伊豆伊東が単独チームで公式戦初勝利狙う…全国高校サッカー選手権静岡県大会1次トーナメント・28日開幕

単独チームで初の公式戦に臨む伊豆伊東サッカー部(カメラ・里見 祐司)

 全国高校サッカー選手権静岡県大会の1次トーナメントが28日開幕。各地で1回戦38試合が行われる。昨年4月に伊東、城ケ崎分校と伊東商の統合で誕生した伊豆伊東は、初めて単独チームで公式戦に出場。センターバックの松田陸主将(2年)を中心に6年ぶりの初戦突破、そして上位進出を目指す。

 1回戦の相手は池新田。伊豆伊東の最終ラインを統率する松田主将は「勝ちたい。無失点で抑える」と気を引き締めた。

 単独チームで臨む、初の公式戦だ。昨年4月に3校の統合で誕生したが、当時は部員が6人。3年生が不在で、1、2年生が3人ずつと少なかった。県総体、県選手権とも裾野との合同で出場。この冬の新人戦は裾野、御殿場と3校でチームを組んだ。4月に1年生11人が大量入部したものの、県総体も東部地区大会は4月の第2週からで間に合わず、合同チームで臨んでいたのだ。

 現在、活動する1、2年生部員は14人。以前はできなかった7対7のミニゲームで汗を流す。「人数が増えたことで練習の雰囲気も明るくなりました」と増田光希部長(30)。松田も積極的に攻め上がってミドルシュートを放ち、「ゴールを決めたい」と力をこめる。

 1年生も燃えている。トップ下やサイドで攻撃を組み立てるMF藤田叶和(とわ)は「初めてで緊張すると思うけれど、みんな気合が入っています」と勝利を熱望。中学時代はアスルクラロ伊豆で技術を磨き、チームメートと「一緒に伊豆伊東へ行こう」と話し合っていたという。

 部員が2倍に増えたことで、意見がぶつかり合うこともあったが、「選手権に向けて頑張ろう、とまとまってきています」と主将。秋は伊東高校時代の2018年に伊東商を8―2で下して以来、白星から遠ざかっている。チーム一丸で勝利を飾り、「伊豆伊東サッカー部」に新たな歴史を刻む。

(里見 祐司)

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