危険タックルからの出場停止明け 町田FW藤尾翔太が語った反省と課題 黒田剛監督からも指導

出場停止が明ける札幌戦に向けて取材に応じた町田FW藤尾翔太

 町田のFW藤尾翔太が19日、出場停止が明ける札幌戦(21日・Gスタ)に向け「試合に出たら100パーセントで臨みたいですし、チームが(前節)勝っている中で、いい流れがあると思うので、それを継続したい」と話した。チームは藤尾が出場停止の間、J1リーグの14日福岡戦に3―0と勝利。首位に再浮上し、今節は19位と降格圏に沈む札幌をホームに迎える。

 藤尾はルヴァン杯準々決勝第1戦の新潟戦(9月4日)、自身のトラップで足から離れたボールをスライディングでキープしようとした際、相手選手に両足で接触。これがレッドカードと判定され、2試合の出場停止処分を受けた。「僕が(ボールを)取られてからの(攻守の)切り替えでのプレーだったので、見え方が悪かったと思う。あのときもレッドにならないように、(足裏が当たらないように)気をつけて冷静な部分もあった。次にああいうシーンがあっても、足裏は見せずにセーフティーに行けるところは行きます」と、球際での強さは失わないまま、危険なタックルと見られないようなプレーを意識した。

 さらに反省点として「あのスライディングの手前で、僕が(トラップが大きくなって)取られた。そこを取られない、という部分は改善の余地がある」と藤尾。出場停止期間には「自分のプレーを見直しました。最近で言えば、浦和戦(8月31日 2△2)でのゴール前のところ。FWとして決められるように、どんどん確率を上げられるように」と、決定機を逃した浦和戦を振り返り、プレー精度の向上を意識した。

 そんな藤尾の様子を、黒田剛監督は「彼はああいう(前向きな)性格なんで吹っ切れているし、口数が減るわけでもない。学びの出場停止期間、と捉えていると思う」と明かした。一方で「枠内シュート率が下がっているので、確率が低いシュートを打ち続けることで、得点が取れない状況が続いている、ということを改めて彼(藤尾)には(映像、データで)見せた」。町田にはゴール前では強引にシュートを打つのではなく、得点の可能性が少しでも高い選択肢を選ぶ、という絶対的な約束事があるが、その点がおろそかになっている、と指導したという。リーグ戦ではチームトップの9ゴールを挙げ、守備への貢献度も高い藤尾に対し、さらなる成長を求める指揮官は「次の試合では、変わった藤尾翔太を見せてくれると思う」と期待をかけた。

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