ブラジルに代わり叩きのめしてくれた 青きサムライたちにお礼を申し上げたい…ブラジル紙記者が日本戦を見た

逆転勝ちし、喜びを爆発させる日本代表の選手たち

 日本は我々の予想を完全に覆した。前半はドイツにハイプレスをいなされ、権田が与えたPKで失点。その後もピンチの連続で、この時間帯に加点されていれば大敗もありえた。しかし、選手全員が懸命に守り、ドイツの決定力不足にも助けられた。1失点で折り返したことが大きなポイントだった。

 後半、森保監督は決定的なプレーができなかった久保に代えて冨安を投入し、3バックにした。序盤は連続して決定機をつくられたが、権田が奇跡的なセーブを連発。三笘、浅野、堂安、南野がピッチへ入る度に、流れが日本へ傾いていった。反対に、ドイツのフリック監督はギュンドアンとムシアラを下げて墓穴を掘った。

 日本が本当に素晴らしかったのは、堂安の先制点の後だ。必死の形相で攻めるドイツの猛攻を全員で体を張って防ぎ、勝ち点1で満足することなく前へ出た。浅野のゴールで逆転しても、日本はドイツの猛攻をはね返しつつ、3点目を取りにいく気概をみせた。

 日本の勝因は、選手たちの「勝ちたい」という強い気持ちに裏打ちされた勇気と頑張り、森保監督の優れたチームマネジメント、的確な戦術変更と大胆な選手交代だ。本当に素晴らしい試合を見せてもらった。我々ブラジル人は、2014年の自国開催のW杯準決勝でドイツに喫した惨敗(1●7)を片時も忘れていない。それゆえ、ブラジル人のほとんどが日本を応援していた。我々がドイツに雪辱する代わりに、日本がドイツを叩きのめしてくれた。青きサムライたちに、そして日本人の一人一人にお礼を申し上げたい。

 ◆マルチン・フェルナンデス 1981年、ブラジル・リオデジャネイロ生まれ。41歳。ブラジルの大手メディアグループ「グロボ」所属。スポーツ電子版「グロボ・エスポルチ」と日刊紙「オ・グロボ」で健筆を振るう。「ザ・ベスト・FIFAフットボールアウォーズ」選考委員。10、14、18、22年W杯現地取材。

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