【アジア杯】V逸・森保ジャパン2022年W杯への危機感 長友「次、出られるか分からない」

【UAE・アブダビ1日(日本時間2日)発】森保ジャパンにV逸ショックが広がっている。サッカーのアジアカップ決勝で日本はカタールに1―3と完敗し、2大会ぶり5度目の優勝を逃した。準優勝は“合格点”とされるが、イレブンの間に楽観ムードは皆無だ。今大会は苦戦続きでアジア全体のレベルアップを痛感。今秋から始まる予定の2022年カタールW杯アジア予選に向けて、イレブンは危機感を募らせている。

 まさに相手の術中にはまった完敗だった。日本は押し気味に試合を進めるも、カウンターから前半12分、27分と立て続けに失点。後半24分にMF南野拓実(24=ザルツブルク)の今大会初ゴールで一矢報いるも、38分に相手のCKからDF吉田麻也(30=サウサンプトン)がハンドを犯してPKを献上。これを決められて万事は休した。2大会ぶりの優勝を逃した森保一監督(50)は「相手のほうが強かった。優勝できなかったのは非常に残念」と悔しさをかみ締めながら語った。

 若手を数多く抜てきし、東京五輪世代のMF堂安律(20=フローニンゲン)やDF冨安健洋(20=シントトロイデン)らが活躍した今大会。主将の吉田は「新しい選手が国際大会の経験ができた。ピッチ内外でコミュニケーションを取って、経験のある選手から学ぼうという姿勢が見れた」と収穫を口にした。

 だが、チーム内に漂うムードは危機感のほうが強い。今大会では初優勝を飾ったカタールをはじめ、イラン、UAEと4強のうち3チームを中東勢が占めた。さらに決勝トーナメント1回戦で対戦したサウジアラビアにも日本は大苦戦を強いられた。MF原口元気(27=ハノーバー)は「サウジアラビアやカタールは非常に組織的だった。戦術的にもいいチームだなと。(試合の中でも)落ち着いている」と中東勢の進化を肌で実感。「非常にいい指導者たちに、いい指導を受けていると感じる。中東勢は(今後)伸びてくる」と警戒感をあらわにした。

 これまでは日本、韓国、イラン、オーストラリアが“アジア4強”を形成してきたが、勢力図は確実に変わりつつある。今回は中東勢だけでなく、日本と準々決勝で接戦を演じたベトナム、タイといった東南アジア勢や、ウズベキスタンなど中央アジア勢の躍進も目立った。そうなると、今秋から始まる予定のカタールW杯アジア予選も一筋縄ではいかない。

 DF長友佑都(32=ガラタサライ)は「正直、W杯に出られるか分からない。その危機感は大きくある。今までは日本は出て当たり前だと皆さん思っていたけど、カタールが出てきて、UAE、イラン、イラクもいる。これまでと同じように4、5チームしかW杯に行けない状況だと、これはもう分からない」と警鐘を鳴らす。もはやアジア予選で日本優位と呼べる状況ではなくなったのだ。

 そんなシ烈なサバイバルを勝ち抜くために長友は「勝負強さを身につけるために、厳しい環境に出ていかないといけない」と強調。「親善試合はアウェーでやりたい。ホームでは相手が明らかに手を抜いている。そこで勝っても何の意味もない。海外でやらないと日本代表の本当の成長はない」と提唱した。日本サッカー協会の田嶋幸三会長(61)も「そういうふうにしていかないといけないと思っている」と同調。今後の強化策のポイントと言えそうだ。

 7大会連続のW杯チケットをかけた戦いは、まさしくイバラの道となりそうだ。

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