プロを制圧した新人たち…近年最高のプロ野球「新人王」は?

産経新聞社

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「NPB AWARDS 2022 supported by リポビタンD」が25日に行われ、2022年シーズンの最優秀新人選手(新人王)が発表される。今年はセ・パともに新人王有資格者が甲乙つけがたい成績を残し、その行方が注目を集めている。今回は、平成以降、傑出した成績を残した新人王たちを紹介する。

 

 

 

投手

 平成時代は、野茂英雄が投手の道を切り開いたといっても過言ではないだろう。「トルネード投法」と呼ばれる独特なフォームから繰り出す伸びのあるストレートと、得意のフォークボールで三振の山を築いた。新人王、MVP、沢村賞の同時受賞はNPB史上ただ一人だ。
 
 野茂に次ぐ成績を残したのが、上原浩治だ。新人王と沢村賞のW受賞に加え、平成新人唯一の20勝をマーク。WHIPは驚異の0.90を誇った。また、“平成の怪物”松坂大輔は、高卒1年目ながら、150キロを超えるストレートを武器に16勝を挙げ、最多勝のタイトルを手にした。
 
 また、“ガラスの右腕”伊藤智仁は、切れ味抜群の高速スライダーを武器に抜群の成績を残し、シーズン後半戦を故障で戦えなかったにもかかわらず新人王を受賞。平井正史は、15勝5敗27セーブという異色の成績で投手二冠に輝いた。
 

 
 ほかにも、1年目で34ホールド、防御率1.47をマークした攝津正や、172回2/3を投げて防御率1.98とした野村祐輔、15勝3敗と高い勝率を誇った小松聖など、枚挙にいとまがない。最近では、森下暢仁が規定1点台、栗林良吏が37セーブ、防御率0.86と圧巻の成績を残している。

▽主な新人王投手の成績

野茂英雄(1990年、パ・高卒社会人1年目)
29試合(235回)、18勝8敗、21完投、2完封、287奪三振、防御率2.91、WHIP1.17
〇MVP 〇沢村賞 〇ベストナイン 〇投手四冠(最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振)
 
伊藤智仁(1993年、セ・高卒社会人1年目)
14試合(109回)、7勝2敗、5完投、4完封、126奪三振、防御率0.91、WHIP0.96
〇7月4日までの登板で新人王
 
平井正史(1995年、パ・高卒2年目)
53試合(85回1/3)、15勝5敗、27セーブ、82奪三振、防御率2.32、WHIP1.07
〇最優秀救援(現最多セーブ) 〇最高勝率
 

 
上原浩治(1999年、セ・大卒1年目)
25試合(197回2/3)、20勝4敗、12完投、1完封、179奪三振、防御率2.09、WHIP0.90
〇沢村賞 〇投手四冠(最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振) 〇ベストナイン 
 
松坂大輔(1999年、パ・高卒1年目)
25試合(180回)、16勝5敗、6完投、2完封、151奪三振、防御率2.60、WHIP1.17
〇最多勝

野手

 新人王を獲得した野手の中で最もインパクトを残したのは、200安打を記録した青木宣親だろう。イチローが1994年に記録したものの、そのほかの選手は足を踏み入れたことのない異次元の領域に、大卒2年目の新人が到達したのだ。試合数増加の背景もあり、青木の達成を皮切りにほかの選手も後に続いた。
 
 金城龍彦は、打率.346をマークして首位打者、赤星憲広は39盗塁で盗塁王のタイトルをそれぞれ受賞。長野久義は、オールラウンドな実力を発揮し、翌11年の首位打者、12年の最多安打へとつなげた。
 

 
 野手では、外野手の受賞が目立つ中、2017年は史上初のセ・パともに遊撃手が選出。源田壮亮は、新人安打記録歴代2位の155安打(京田陽太は4位の149安打)に加え、遊撃手として全試合フルイニング出場を果たした。2019年には、いまや球界最強打者の名をほしいままにする村上宗隆が、高卒2年目で36本塁打を放ち受賞した。
 
 また、新人王獲得には至らなかったものの1998年の高橋由伸や2021年の牧秀悟らは、新人らしからぬハイレベルな成績を残している。

▽主な新人王野手の成績

金城龍彦(2000年、セ・高卒社会人2年目、外野手)
110試合、打率.346、145安打、3本塁打、36打点、8盗塁、OPS.827
〇首位打者
 
赤星憲広(2001年、セ・大卒社会人1年目、外野手)
128試合、打率.292、128安打、1本塁打、23打点、39盗塁、OPS.710
〇盗塁王 〇ゴールデングラブ賞
 
青木宣親(2005年、セ・大卒2年目、外野手)
144試合、打率.344、202安打、3本塁打、28打点、29盗塁、OPS.803
〇首位打者 〇最多安打 〇ベストナイン
 

 
長野久義(2010年、セ・大卒社会人1年目、外野手)
128試合、打率.288、124安打、19本塁打、52打点、12盗塁、OPS.821
 
源田壮亮(2017年、パ・大卒社会人1年目、遊撃手)
143試合、打率.270、155安打、3本塁打、57打点、37盗塁、OPS.668
〇全試合フルイニング出場 〇新人安打記録歴代2位(2リーグ制以降)
 
村上宗隆(2019年、セ・高卒2年目、内野手)
143試合、打率.231、118安打、36本塁打、96打点、5盗塁、OPS.814

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