大谷翔平の活躍で「世界から注目」 王貞治氏も歓喜…主力出場で感じるWBCの“意義”

ソフトバンク・王貞治球団会長【写真:藤浦一都】

ソフトバンク・王貞治球団会長【写真:藤浦一都】

野球日本代表「侍ジャパン」がWBC優勝…14年ぶりの世界一

 野球日本代表「侍ジャパン」が21日(日本時間22日)、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦で米国に3-2で勝利して、世界一に輝いた。第1回大会に監督としてチームを率い、初代王者になったソフトバンクの王貞治球団会長が取材に応じ「素晴らしかったですね。強かったです」と喜んだ。自宅で観戦していたという。

 大谷翔平投手(エンゼルス)が投打にわたる活躍でMVPに輝いた。指名打者から9回にマウンドに上がり、1回無失点に抑えて胴上げ投手になった。王会長も「アメリカであれだけの成績を出すだけのことはありますよね。彼が出場してくれたこと自体でものすごく盛り上がったでしょ? 盛り上がっても案外空振りなんてケースが出てくることもあるんだけど、彼は本当にそれを関係なくね。より盛り上げてくれましたよね」とコメントした。

「WBCはもうとにかく、世界一を競うんだというのが。僕がやった頃は全然そんな雰囲気なかったですからね」と2006年を振り返る。今回は第5回大会で、各国から主力選手が続々と出場した。少しずつ増していく大会の意義についても「参加した選手たちの思いがものすごく強い大会でしたよね。世界中から注目された」と盛り上がりを喜んだ。

第5回WBCを制した侍ジャパン【写真:Getty Images】

第5回WBCを制した侍ジャパン【写真:Getty Images】

「生き返れ! 福留!」の名実況が生まれた準決勝の韓国戦

 王会長が率いた2006年は、当時中日に在籍していた福留孝介外野手が不振に苦しむ中、準決勝の韓国戦で代打2ランを放ち世界一に駆け上がった。今大会では、準決勝と決勝で真価を発揮した村上宗隆内野手(ヤクルト)に「WBCなんかは、投手のことをあまり知らない。だからホームランというのはなかなか難しい」と福留と姿を重ねた。

 まさに“生き返った”村上。昨季、最年少で3冠王になった若き主砲に「少しずつ本来の調子が出てきた時にアメリカでの準決勝、決勝にあたったから、彼が本当にいい感じでこの後のシーズンにも入れるんじゃないかなと思うぐらいにいい雰囲気でこのWBCやってましたよね」とシーズンでの活躍も予感していた。

 王会長、2009年の第2回大会の巨人の原辰徳監督に続いて、栗山監督はWBCでは3人目の優勝監督となった。「何て言ったって、栗山監督の大ヒットですよ、今回の指揮は」と心から賛辞を送る。「大変優秀な選手たちが集まったけど、それだけに使い方は難しかったと思うんですよね。決断すべきところは本当に決断して、すごいなと思うところがありましたよね。彼としては揺るぎない起用法だったんだと思います。本当にお疲れさまでしたと言いたい」とここまでの道のりを労っていた。(Full-Count編集部)

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