トラウトも「しょせん人間」 “世界一捕手”が伝授するWBC攻略法…カギ握るリード

WBCライブ配信の記者会見に参加した里崎智也氏【写真:宮脇広久】

WBCライブ配信の記者会見に参加した里崎智也氏【写真:宮脇広久】

里崎氏が力説「過去のWBCではキャッチャーが全員打っている」

 過去のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本の世界一に貢献した里崎智也氏と福留孝介氏が25日、3月の第5回大会を展望し、侍ジャパンのキーマン、警戒すべき相手を指摘した。この日は「Prime Video」が都内のホテルで3月に行われる第5回大会のライブ配信に関する記者会見を開き、配信で解説を務める里崎氏と福留氏がトークセッションを繰り広げた。

「今回は確実に、日本が世界一になるところを見るだけだと思っています。野球人口が減っている中、起爆剤として野球人気を盛り上げてほしい」と侍ジャパンにプレッシャーをかけたのは里崎氏だ。

 侍ジャパンのキーマンについて里崎氏は「僕自身がキャッチャーなので、主戦捕手になるであろう甲斐(拓也=ソフトバンク)が気になる」と語った。「過去のWBCでは、第1回の僕、第2回の城島(健司)、第3回の阿部慎之助、第4回の小林誠司と(主戦捕手は)全員打った。キャッチャーが打てれば、ベンチは代打を考える必要がなくなる。下位打線の厚みを増すためにも、甲斐が打てるかどうかが鍵になると思う」と打撃にも期待している。

 さらに甲斐に対してはリード面でも、「マイク・トラウト(エンゼルス外野手)のような超一流と対戦する時も、相手をリスペクトし過ぎないように。しょせん人間なので、10割打つわけではない。大会中に全く打てないこともありうる。実績よりも今の状態を見て、攻める時には攻める、引く時には引くというジャッジを、名前負けせずに行ってほしい」とアドバイスを送った。

WBCライブ配信の記者会見に参加した里崎智也氏(左)と福留孝介氏【写真:宮脇広久】

WBCライブ配信の記者会見に参加した里崎智也氏(左)と福留孝介氏【写真:宮脇広久】

要警戒の国「昔の“強いキューバ”が帰って来るかもしれない」

 一方、福留氏は、現役メジャーリーガーとして世界的に名を知られ、相手から警戒されるであろうエンゼルス大谷翔平投手やカブス鈴木誠也外野手の“後”を打つ選手が鍵を握ると見ている。そういう意味で「山川(穂高内野手=西武)選手と岡本(和真内野手=巨人)選手が気になります」と言う。「彼らのところで点を取れる打線をつくることができれば、チームの試合運びが楽になるのではないか」と説明した。

 警戒すべき相手国は、里崎氏が準々決勝以降に対戦する可能性があるキューバを挙げた。「メジャーリーガーの参加を容認し、近年になく“昔の強いキューバ”が帰って来るかもしれない。怖い存在になるのではないか」と警鐘を鳴らす。福留氏は、1次ラウンドで日本と同組のオーストラリアに要注意マークをつけた。「嫌なイメージがある。油断すると足元をすくわれる」と見る。福留氏は2004年アテネ五輪に出場した時、オーストラリアに2敗しただけに、なおさら不気味に感じるのだろう。

 昨年限りで現役を引退した福留氏は、2006年の第1回と2009年の第2回に出場し、日本代表の大会連覇に貢献。特に第1回の準決勝・韓国戦では、0-0で迎えた7回に値千金の代打決勝2ラン。決勝・キューバ戦でも代打で適時打を放った。里崎氏は第1回で日本の正捕手を務め、打っても打率.409、1本塁打、5打点をマークしている。

「Prime Video」は3月の第5回大会で、日本戦全試合をライブ配信。開幕前の強化試合2試合(3月4日・対中日=バンテリドーム、同7日・対オリックス=京セラドーム大阪)を独占ライブ配信する。国際経験豊富な両氏の解説で、さらに楽しみも広がる。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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