高校・大学での成長促進…小学校低学年向けトレーニング 体幹や太もも裏の強化が重要
トレーナー林泰祐氏 小学校低学年向け2つのメニュー解説
日米のプロ野球選手を指導してきたトレーナーの林泰祐さんは、高校や大学につながる小、中学生向けのエクササイズも考案している。小学校低学年、高学年、中学生と全3回に分けて、年代別のトレーニングを紹介。1回目は、小学校低学年向けのメニューを2つ解説する。
林さんは、少年野球からプロ野球まで幅広いカテゴリーで選手をサポートしている。成長期の小学生には、まず自分の体重を使ったトレーニングを中心に行ってほしいと林さんは考えている。ただ、この年代から体幹や太腿を強化するメニューを継続しておくと、高校や大学で生きてくるという。
「小学生年代は、思い通りに自分の体を動かす操作性が大切になります。エクササイズも体の動かし方を意識すると将来につながります」
小学校低学年向けのエクササイズとして勧めるメニューの1つが「プッシュアップローテーション」。腕立て伏せの格好から、片手を地面から離して体を天井方向へ90度回す。その手を天井に真っすぐ伸ばし、反対側の手と一直線になるようにする。
主に注意すべき点は、体を回転させた時に「両足の側面が地面から離れないようにすること」と「お尻や腰が下に落ちないようにすること」の2つ。このメニューは体幹や肩回りを強化する目的があるが、効果が落ちてしまう。
太腿強化は走力アップ 投球や打撃にも効果
もう1つのメニューは「ヒップリフトマーチ」。仰向けになって両膝を90度に曲げる。その格好からお尻とつま先を上げる。そして、かかとで歩くように両膝を伸ばしながら4歩刻み、元の格好に戻る。主に太腿裏を強化するメニューで、お尻や骨盤の位置を動かさないように気を付ける。
太腿裏を鍛えると足が速くなる効果が期待できる。また、投球でも打撃でも軸足に体重をためる役割を担う太腿裏は重要な部位。より多くの力をためることで、球速は上がり、打球は遠くに飛ぶ。
林さんは小学生世代のエクササイズを高校や大学で技術を伸ばす準備と位置付けている。目に見えた変化がすぐに表れるものではないが「小学生は体の操作性や可動域を高めることをメインテーマにして、少しずつ筋力をつけていくのが良いと思います」と継続の大切さを強調する。(間淳 / Jun Aida)
01/14 07:50
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