有馬記念の出走馬→パ・リーグ選手に“変換” 意欲的すぎる「謎スタメン」完成

松本剛、西川遥輝、山川穂高、佐々木朗希、山本由伸、栗原陵矢(左上から)【画像:パーソル パ・リーグTV】

松本剛、西川遥輝、山川穂高、佐々木朗希、山本由伸、栗原陵矢(左上から)【画像:パーソル パ・リーグTV】

有馬記念出走馬をパ・リーグの選手で例えてみた

 競馬のグランプリである「有馬記念」が25日、中山競馬場で開催される。今年もGI馬7頭をはじめ、競馬界を盛り上げた豪華なメンバーが出走予定だ。ふと枠順に目を落としたとき「ラストドラフト」や「タイトルホルダー」は、なんとなく野球ファンの耳馴染みもいいような……?

 もしもパ・リーグの選手を今年の有馬記念の出走馬とリンクさせたら、どのようなメンバーになるのかを妄想したい。なんとか共通点を探すがあまり、若干こじつけ感もあるが、野球ファンにも、予想に疲れた競馬ファンにも気軽に読んでいただきたい。

(1)アカイイト:栗原陵矢
 キズナ産駒らしく、非根幹距離でより強みを発揮する2021年のエリザベス女王杯(G1)1着馬。今年は5走して3着以内が1回と本来のポテンシャルが発揮できていない。野球界では昨年143試合に出場してブレークを果たし、今季の活躍が期待されたソフトバンクの栗原陵矢外野手が、プレー中の怪我で本来のパフォーマンスが発揮できなかった。昨年の栗原のようにレースを盛り上げることができれば、面白い存在となるだろう。

(2)イズジョーノキセキ:万波中正
 今年の府中牝馬S(G2)の勝ち馬。白毛のアイドルホース・ソダシを最後に差し切る勝利だった。その姿は4月17日のロッテ-日本ハム戦、佐々木朗希投手に圧倒されながらも、延長戦で本塁打を放った万波中正外野手に重なる。強敵ばかりだが、自慢のパワーで試合をひっくり返すことはできるか。

エリザベス女王杯Vのジェラルディーナは山川穂高

(3)ボルドグフーシュ:川島慶三
 今年の菊花賞(G1)2着馬。鞍上は来年から調教師に転身予定で、騎手としては最後の有馬記念となる福永祐一騎手だ。今年、野球界では楽天の川島慶三内野手が引退を決意し、ユニホームを脱ぐこととなった。2017年の日本一を手繰り寄せたサヨナラ打を思い出させるような、最後の末脚に期待したい。

(4)アリストテレス:中村奨吾
 近走では2桁着順が続いているが、実力は他馬とも引けを取らない2020年の菊花賞(G1)2着(1着クラシック三冠馬のコントレイル)。この年、リーグ2位のロッテでチーム最多出場を果たしたのが中村奨吾内野手だ。鞍上の武豊騎手の手綱を信頼し、中村のような安定感のある走りができれば、伏兵として馬券に絡める可能性はある。

(5)ジェラルディーナ:山川穂高
 今年のエリザベス女王杯(G1)の勝ち馬。どっしりとした競馬で、道悪でもライバルたちを大外から力でねじ伏せた姿は獅子の4番・山川穂高内野手を彷彿とさせた。好発を決めて実力を発揮できれば、おのずと頂点が見えてくる。

(6)ヴェラアズール:松本剛
 今年のジャパンC(G1)の勝ち馬。今年に入ってから、一気の3連勝を含む7戦4勝とすばらしい結果を残しているが、ダート戦に出走していた昨年まではなかなか結果がでていなかった。日本ハムの松本剛外野手が、プロ11年目で規定打席に到達したのは過去1度のみだったが、今季は絶好調で見事に首位打者のタイトルを獲得した姿と被る。勢いそのままにグランプリ制覇を狙う。

馬名からドラフト会議を想像できる「ラストドラフト」は水上由伸

(7)エフフォーリア:杉本裕太郎
 昨年の有馬記念(G1)の覇者で年度代表馬。今年は疲れが抜けきらなかったようで、1番人気を背負った2レースで結果を残せなかった。オリックスの杉本裕太郎外野手は、昨シーズンは32本塁打で本塁打王のタイトルを獲得したが、今年は15本塁打と不完全燃焼に終わっている。SMBC日本シリーズの杉本の活躍のごとく、年末の大一番での完全復活に期待がかかる。

(8)ウインマイティー:清宮幸太郎
 今年、6月のマーメイドステークス(G3)で初の重賞制覇を果たした5歳牝馬。その後の京都大賞典(G2)でも牡馬を相手に3着と好走を見せている。野球界では、日本ハム・清宮幸太郎内野手が、プロ5年目で初めて規定打席に到達。自己最多の18本塁打を放つなど、時間はかかったが成長を見せた年となった。清宮のような豪快な一発で番狂わせを起こせるか。

(9)イクイノックス:佐々木朗希
 今年の天皇賞秋(G1)の勝ち馬。ラストの衝撃的な末脚は、競馬ファンの脳裏に焼きついたことだろう。野球界で今年の衝撃的な試合といえば、ロッテ・佐々木朗希投手の完全試合に他ならない。ライバルたちを力で圧倒し、一気に頂点に駆け上がれるか。

(10)ジャスティンパレス:山口航輝
 今年の菊花賞(G1)3着の次走に期待がかかる馬。野球界で未来への片鱗を見せた活躍をしたのはロッテ・山口航輝外野手だろう。今季はチームトップの16本塁打をマークし、長打力をアピールした。フレッシュな活躍で番狂わせを狙う。

(11)ラストドラフト:水上由伸
 馬名からドラフト会議を想像できる馬。今年は、2020年の育成ドラフトで西武から5位指名を受けた水上由伸投手が大車輪の活躍を見せて、新人王と最優秀中継ぎのタイトルを獲得した。強気な投球の水上投手を彷彿とさせる走りで、勝利を手繰り寄せられるか。

有馬記念制覇の期待がかかる「タイトルホルダー」は山本由伸

(12)ポタジェ:西川遥輝
 ポタジェは4月の大阪杯(G1)の勝ち馬。楽天・西川遥輝外野手は3・4月に、打率.333、5本塁打21打点、長打率.607、出塁率.472の圧倒的な成績で、チームの勝利に貢献した。西川のごとく好調時の活躍ができれば、トップで駆け抜けられるだろう。

(13)タイトルホルダー:山本由伸
 有馬記念制覇の期待がかかる馬。今年の春に天皇賞春(G1)と宝塚記念(G1)を制し、10月には凱旋門賞に挑戦した。パ・リーグのタイトルホルダーといえば、投手4冠を達成したオリックス・山本由伸投手。今季も抜群の安定感で対戦打者を圧倒した。激しく飛ばす馬がいないであろう今年は、自分のペースに持ち込み前評判通りの結果を出せるか。

(14)ボッケリーニ:源田壮亮
 前走のジャパンC(G1)では17着と不本意な結果に終わったが、それ以外の今年の重賞では全て馬券内に入る安定感が持ち味の6歳牡馬。パ・リーグでは、西武の源田壮亮内野手が入団から6年連続で打率.260以上を達成、安定感のある守備でチームのAクラス入りに貢献した。源田のような俊敏な働きができれば、展開次第で勝てる見込みもあるだろう。

(15)ブレークアップ:井上朋也
 G1レースには出走していないが、今季7戦で、1着3回、2着2回と結果を残している馬。今季、ソフトバンクの2年目・井上朋也内野手はファームに23試合に出場、来季以降につながる経験を積んだ。19歳の井上に対し、ブレークアップは壮年という違いはあるものの、活躍を見込んで、馬券を買ってみるのもありかもしれない。

(16)ディープボンド:平野佳寿
 昨年の有馬記念(G1)の2着馬で、実績は申し分ない5歳馬。10月に挑戦した凱旋門賞では18着と敗れてしまったが、本来の競馬ができれば初のG1制覇も夢ではないだろう。海外帰りという点では、オリックス・平野佳寿投手がNPB復帰後2年連続の活躍でチームの連覇に貢献している。平野のような精神力をレースで見せ、悲願の頂点をつかめるか。

 ちなみに、このメンバーで打順を組んでもドリームチームになるのでは、と妄想するのも楽しい。有馬記念がいかにオールスター集団かおわかりいただけるだろう(そういえばファン投票制であるところも似ている)。この“例え”を参考に、プロ野球選手のクリーンナップのごとく連番予想してみるのも楽しい……かもしれない。

【注意】例えを参考にして大外れしたとしても編集部は一切の責任を負いません!(「パ・リーグ インサイト」木村圭)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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