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データで選ぶ「パのベストナイン」 吉田正尚が外野手でまさかの圏外、ロッテは唯一の0人

オリックス・山本由伸【写真:荒川祐史】

オリックス・山本由伸【写真:荒川祐史】

群を抜く「WAR」を叩き出したのはオリックスの山本由伸

 今年のプロ野球の総決算となる「NPB AWARDS 2021」が12月15日に開催される。その中で表彰される「ベストナイン」は記者投票によって決まるが、データで選ぶと、どんな結果になるのだろうか。今回はパ・リーグ編だ。

 用いたのは、セイバーメトリクスの指標で打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標「WAR」。そのポジションの代替可能選手に比べてどれだけ勝利数を上積みしたか、を統計的に推計した指標で、株式会社DELTAのデータを参照した。

 パ・リーグでやはり群を抜くのは、優勝したオリックスのエース山本由伸投手だ。最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振と投手タイトルを総ナメにした右腕は驚異の「8.6」を記録。12球団の投手でこの山本に次ぐのが日本ハム上沢直之投手で「5.2」。この差を見ても、どれほど今年の山本が優れていたかが分かる。文句なしのMVP筆頭だろう。

 意外な結果となったのは外野手部門。トップのソフトバンク・柳田悠岐外野手は「7.0」。これに続くのが日本ハムの近藤健介外野手で「5.4」、そして杉本裕太郎外野手の「5.0」となる。オリックスの主砲である吉田正尚外野手は「4.3」。守備面でのマイナスが大きく、ロッテの荻野貴司外野手よりも下回る結果になった。

楽天・鈴木大地、浅村栄斗、茂木栄五郎(左から)【写真:荒川祐史】

楽天・鈴木大地、浅村栄斗、茂木栄五郎(左から)【写真:荒川祐史】

3位だった楽天は鈴木大地、浅村栄斗、茂木栄五郎の3人が選出

 ただ、吉田正は20試合に指名打者でも出場している。パ・リーグの他の指名打者出場者で優れた成績を残した選手がいないため、吉田正は指名打者として「ベストナイン」に選出した。

 ペナントレースでは3位に終わった楽天だが、一塁の鈴木大地内野手、二塁の浅村栄斗内野手、三塁の茂木栄五郎内野手と3人が選出。浅村は今季、打撃成績自体は奮わなかったものの、それでも屈指の二塁手であることに疑いはないようだ。

 最下位に沈んだ西武からも森友哉捕手、源田壮亮内野手が入った。森の「7.0」は、野手ではセ・リーグの広島・鈴木誠也外野手に次ぐ2位で、パ・リーグでは柳田と並びトップタイ。源田は圧倒的な守備力が、この総合指標も押し上げた格好だ。

 最多はオリックス、楽天の3人で、西武から2人、日本ハム、ソフトバンクから1人ずつ選出され、2位だったロッテからは0人という結果に。データで選ぶ「ベストナイン」と、実際の投票によって決まる「ベストナイン」に差異は生まれるか。その行方に注目が集まる。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。

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