カメラも揺れる強烈スイングの破壊力 HR量産してきたアクション女優の“原点”

女優の小玉百夏さん【写真提供:ワオコーポレーション】

女優の小玉百夏さん【写真提供:ワオコーポレーション】

映画や舞台で活躍する小玉百夏さん、女優業に生きる野球の経験

 映画や舞台などで数多くの作品に出演する女優・小玉百夏さんは、本格的な野球女子の一面を持つ。少女時代から本塁打を量産していたというスイングは、誰からも驚かれる破壊力を誇る。過去にはソフトボール界のレジェンド・上野由岐子投手から安打を放った経験も。培ってきた運動能力は、スタントの代役なしでアクションをこなす女優業に生きている。

 群馬県出身で、野球を始めたのは小学2年生のころ。現在の姿からは全く想像できないが、当時は運動音痴だったという。入団後、走り込みのメニューが多い練習をこなし、2学年上の兄と張り合うように毎日素振りをしているうちに運動能力が向上。小学校で100位ほどだった持久走は5位に入り、リレーの選手にも選ばれた。

「全部楽しくて、特に打撃が好きでした。父にスイングを褒められたのがうれしくて、もっと上手くなりたいと思って素振りをしていました。試合では、いつも本塁打を狙っていました。三振した記憶はないですね」

 チームでは「1番・捕手」。初球からフルスイングし、ダイヤモンドを一周する快感を知ると、また打ちたくなって自宅で素振りに励む日々。「兄が500回振ったと言ったら、私は600回振っていました」という負けず嫌い。阪神ファンの父と一緒に試合中継を見ていると体がウズウズし「バットを振りたくなって庭で素振りをしていました。マメだらけになった手を見せるのも好きでした」。28歳になった今も、指の付け根には黄色く硬くなった“証し”が残っている。

女優の小玉百夏さん【写真:編集部】

女優の小玉百夏さん【写真:編集部】

ソフトボールに転向した中学時代は群馬県大会でMVPを獲得

 中学進学後はソフトボールに転向。ポジションは遊撃手に変わったが、打撃スタイルは同じだった。1番打者で本塁打を量産。群馬県大会ではMVPに選ばれ、地元のルネサス高崎(現・ビックカメラ高崎)に所属する上野由岐子投手らのサイン入りボールを賞品で受け取った。そして、当時のイベントで対戦が実現。左翼線へ安打を放った記憶は、今もはっきりと残っている。

 有望選手のひとりだったが、中学卒業後は憧れていた女優の道へ。プレーをする機会はなくなったが息抜きにバッティングセンターに行くなど野球は日常から消えていなかった。投げても最速104キロの“豪腕”。何より体を張ったアクションは、小中学生のころに築いた体の土台が支えている。

 転機が訪れたのは2018年。プロ野球選手も出演したテレビCMで、豪快なスイングで逆方向へ打球を飛ばし、三塁へスライディングを決めるシーンが話題になった。野球と演技を合わせた“ハマり役”で、SNSに投球動画を投稿したのも相まって野球界に知れ渡った。

「野球をやっていたからこそ、色んなところから声をかけていただき、様々な方と出会えています」

 何度もマメをつぶしてバットを振った日々は、今に生きている。選手になる以外にも、野球で開ける道がある。(間淳 / Jun Aida)

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