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「卒業生も応援してくれることに驚いた」 NPB入りの夢を支える“ポニーの親心”

沖縄ダイヤモンドベースボール倶楽部出身の徳島・上原敦己【写真:中戸川知世】

沖縄ダイヤモンドベースボール倶楽部出身の徳島・上原敦己【写真:中戸川知世】

四国IL徳島の上原敦己選手と大阪ホークスドリームの井上海音選手が第1期受給者に

 プロ野球選手になりたいと願う2人の青年が、大きなサポートを手に入れた。日本ポニーベースボール協会(以下ポニー)は22日、今年から設立した「目指せ NPB 給付型奨学金」の第1期受給者を発表。独立リーグの四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスに所属する上原敦己内野手と、クラブチームの大阪ホークスドリームに所属する井上海音内野手のポニーOB2選手が選ばれた。

 子どもたちの夢を最大限にフォローアップしたいという想いから、ポニーは独自の奨学金制度を創設。米独立リーグにチャレンジしたい選手(「夢 果てるまで 給付型奨学金」)、海外留学をしてみたい選手(韓俊 グローバル人材育成 給付型奨学金」)、そしてNPB入りを目指したい選手の3部門で、それぞれ毎年2人ずつ、1人当たり年間60万円を給付することにした。だが、コロナ禍のため今年は海外派遣を伴う奨学金受給者は募集せず、「目指せ NPB 給付型奨学金」のみ給付が実施されることになった。

 徳島で3年目を迎える上原選手は「独立リーグは金銭面で厳しい部分がある」と応募。受給者に選ばれ、「本当にうれしかったです。野球に専念する心の余裕が生まれましたし、これで夢を追い続けられると思いました」と笑顔を見せる。沖縄ダイヤモンドベースボール倶楽部の卒業生で、秀岳館高(熊本)を経て、徳島からNPB入りを目指している。家賃は両親の援助を受けながら、シーズンが終わるとすぐにアルバイトを始め、トレーニングと両立を図ってきた。だが、20歳を迎え、自立したいという想いが強くなり、このままNPB入りという目標を追い続けていいのか悩んだこともあるという。それだけに今回受ける奨学金の意味は大きい。「選んでいただいた恩に報いるためにも、必ずNPB入りしたいと思います」と力強く語る。

市川ポニー出身の大阪ホークスドリーム・井上海音【写真:中戸川知世】

市川ポニー出身の大阪ホークスドリーム・井上海音【写真:中戸川知世】

奨学金受給の2人「次の世代に繋いでいきたい」

 市川ポニー出身の井上選手は、松戸馬橋高(千葉)からプロ入りを目指したが叶わず。この春から介護事業などを展開する株式会社ヒューマンドリームに入社し、大阪ホークスドリームでプレー。「チャンスを掴んで、子どもの頃からの夢を叶えたいです」と目を輝かせる。社会人として働きながら野球との両立を図る生活だが、ポニーが奨学生を募集すると記事で読み、応募した。実は靴のサイズが32センチと大きく、スパイクや靴を買うだけでも、他人よりお金がかかる。受給者に選ばれたと知らせを受けた時は「とにかくうれしかったです」と声が弾む。

 2人が異口同音に話すのは「現役のポニー選手だけではなく、卒業生も応援してくれることに驚いた」ということ。3つの奨学金はいずれも現役のポニーリーガー、もしくはポニー卒業生であることが条件だ。ポニーに関わった全ての人を応援したいという想いが「本当にうれしかった」と言い、こういったサポートの循環を「また次の世代に繋いでいきたい」と話す。

 金銭的サポートと同じように背中を押してくれる気持ちのサポートを受ける2人は、夢を実現させるために、きょうも白球を追い続ける。(Full-Count編集部)

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