守備がほころび、あとがなくなったドジャース…大谷翔平「単純にあと2連勝するだけ」

 米大リーグのポストシーズンは8日(日本時間9日)、ナ・リーグの地区シリーズ第3戦で大谷翔平の所属するドジャース(西地区1位)を、パドレス(同2位)が6-5で破って、リーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)進出に王手をかけた。

3回無死1塁、バットを折りながら安打を放つ大谷(8日)=片岡航希撮影

 三回までに両チーム合わせて11得点という乱打戦で始まった試合だが、四回以降はパドレスが2安打、ドジャースが1安打と一転して投手戦となった。三回にT・エルナンデスの満塁弾で5点差から1点差に追い上げたドジャースだが、結果的に二回の6失点が重くのしかかった。

 守備にほころびが出た。二回無死一塁で一ゴロを捕球したフリーマンが封殺を狙って二塁に投げた球が走者の体に当たってピンチを広げる。さらに次打者の遊ゴロを処理した遊撃手ロハスが併殺を狙って二塁ベースを踏んだ後に一塁に送球したが、ともにセーフとなって(記録は野選)同点とされた。先発のビューラーは結局この回5安打を浴びて6点を失った。

8回無死、見逃し三振に倒れた大谷(8日)=片岡航希撮影

 1番指名打者で出場した大谷翔平は4打数1安打2三振。三回の第2打席で8打席ぶりのヒットが出たものの、4回の打席のうち、その回の先頭打者で回ってきた打席が3度で、走者を置いて打席に立てない巡り合わせ。ポストシーズン3試合を通しても13打数3安打、3打点とバットは少し湿りがちだ。

 第4戦は9日(日本時間10日)、この日と同じサンディエゴのペトコ・パークで行われるが、ドジャースが敗れれば大谷の今季は終わる。振り返れば2022年のポストシーズン、今年と同じように地区シリーズでパドレスと対戦したドジャースは初戦を勝った後、3連敗で敗退している。

 ただ、試合後の大谷の言葉にネガティブな響きはなかった。「劣勢からしっかりと追い上げているし、そこは自信を持っていい。ここまで1勝2敗と考える必要もないし、単純に2連勝するだけだと思えばいい」完全アウエーの中で、ドジャースは“悪夢”を払しょくできるか。(デジタル編集部)

ジャンルで探す