第1打席の初球を空振り、大谷翔平「気持ちが楽になった」…同じような高さの直球とらえ右越え3ラン

 【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグは5日、地区シリーズ(5回戦制)が始まり、ナ・リーグは、大谷と山本が所属するドジャース(西地区1位)が、ダルビッシュと松井のパドレス(西2位)に7―5で逆転勝ちした。1番指名打者で出た大谷は3ランを放つなど5打数2安打3打点で、先発の山本は3回5安打5失点で勝敗はつかなかった。松井は登板せず、ダルビッシュは6日の第2戦に先発する。千賀のメッツ(東3位)はフィリーズ(東1位)を6―2で破った。けがから復帰して先発した千賀は2回1安打1失点。

 ア・リーグは、前田のタイガース(中3位)が0―7でガーディアンズ(中1位)に敗れた。前田は出場登録メンバーから外れた。ヤンキース(東1位)はロイヤルズ(中2位)に6―5で競り勝った。

2回2死1、2塁、3ランを放つ大谷(5日)=片岡航希撮影

 長い連戦の続いたレギュラーシーズンを終えてから、5日間も試合がなかったことの影響は大谷には全くなかった。

 パドレスの先発は今季14勝右腕のシーズ。一回の第1打席、初球の高めのナックルカーブを空振りした。「自分の中で気持ちがちょっと楽になった。しっかり1球目から反応できた」。真ん中高めの直球を打って左飛に倒れたものの、スイングにはいい感触があったという。

 すると二回、同じような高さに来た直球をとらえ、プレーオフでの自身初本塁打となる一時同点の右越え3ラン。四回には詰まりながらも中前に運び、複数安打をマークした。

 レギュラーシーズンを打率3割1分、54本塁打、130打点で終えた好調ぶりはそのままだ。

 右足首を痛めていたフリーマンが先発で復帰し、三回にヘルメットが外れるほどの激走で二盗を決めた。大谷は「痛みもあると思う。勝つために一生懸命に仕事をする姿は、打線に必ず影響を与える」と、トップ選手のがむしゃらな姿に刺激を受けた様子だった。

 わずかな差が明暗を分ける短期決戦。仲間と士気を高め合いながら、挑んでいく。

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