大谷翔平、バット放り投げ雄たけび…重苦しい雰囲気を一変するスリーランに「思っていたよりギリギリだった」

2回2死1、2塁、同点となる3ランを放つ大谷選手(5日、米ロサンゼルスで)=片岡航希撮影

 【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグ・ドジャース大谷翔平選手(30)が5日(日本時間6日)、メジャー7年目で初めてプレーオフの試合に臨み、3点本塁打を放つ活躍を見せた。頂点を決めるワールドシリーズにつながる地区シリーズの第1戦。7―5の逆転勝ちに貢献し、「初めての経験だけど、本当に楽しいゲームだった」と笑顔で振り返った。

 先発の山本由伸投手(26)がパドレス打線につかまり、一回に3失点した重苦しい雰囲気を一変させた。二回二死一、二塁で約156キロの高めの直球をフルスイング。大谷選手はバットを放り投げ、雄たけびを上げた。ライナー性の打球は右翼席に飛び込む同点アーチとなり、5万人を超えるファンを熱狂させた。

 「難しい球だったけど、打てたのはすごく自信になる」と喜び、「ちょっと自分が思っていたよりギリギリのホームランだった」と苦笑いした。

 移籍1年目の今季は、レギュラーシーズンでメジャー初の「54本塁打、59盗塁」という偉業を達成。ナショナル・リーグで本塁打王と打点王の2冠に輝き、チームをリーグ西地区3連覇に導いた。

 短期決戦のプレーオフは、「メジャーリーグに来てから、ずっと夢に見ていたところ」。ようやく出場のかなった舞台でシーズンの勢いそのままに躍動し、目標とするワールドシリーズ制覇へ、力強く第一歩を踏み出した。

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