特大3ランと盗塁で「54・57」の大谷翔平、パワーのゴジラもスピードのイチローも超える

2回1死1、3塁、今季57個目の盗塁を決めた大谷(27日)=片岡航希撮影

 【シカゴ=平沢祐】米大リーグは27日、各地で行われ、ドジャースの大谷はロッキーズ戦に1番指名打者(DH)で出場し、右前適時打で出塁した二回に二盗を決め、57盗塁とした。2001年にイチロー(当時マリナーズ)がマークした記録を抜き、日本選手シーズン最多となった。四回にも右前打、六回には54号3ランを放った。レイズ戦に5番DHで出たレッドソックスの吉田は3打数無安打で、試合は1―2で敗戦。前田が所属するタイガースがプレーオフ進出を決めた。

6回無死2、3塁、54号3ランを放ち、笑顔で本塁へ向かう大谷(27日)=片岡航希撮影

 自身初の地区優勝から一夜明け、大谷が今度は個人記録で金字塔を打ち立てた。盗塁王のタイトルを獲得した2001年のイチローの記録を23年ぶりに塗り替え、日本人選手のシーズン最多盗塁をマークした。

 二回、右前適時打を放って一死一、三塁となった場面。2番ベッツの打席でタイミングよくスタートを切った。勢いよく足から二塁に滑り込んでセーフ。捕手から送球がそれて外野に転がり、三塁へ進んだ。この間に三塁走者は生還。大谷の盗塁が相手のミスを誘い、得点につながった。六回には右翼席へ54号3ランを放ち、「54本塁打、57盗塁」に到達した。

6回無死2、3塁、54号3ランを放ち、右手を突き上げる大谷(27日)=片岡航希撮影

 イチローの記録に並んだ際、「憧れの選手でもあるし、数が並んだからといって、それが変わることはない」と敬意を表していた大谷。4月には松井秀喜ヤンキースなど)を抜いて日本人のメジャー通算最多本塁打をマークした。パワーの松井秀、スピードのイチローの記録をいずれも破る歴史的なシーズンとなった。

(米コロラド州デンバー 帯津智昭)

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