ニッポン放送・大泉健斗アナが中学生の頃に夢見たWBCでの実況を叶え「2026年以降のWBCでは準決勝、決勝で感動と興奮の瞬間を自分の声で実況したい」


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 2009年のWBC決勝の韓国戦で、決勝の適時打を放ったイチローのバッティングを見て、当時中学生だったニッポン放送の大泉健斗アナウンサーは、将来WBCという野球の世界大会で実況したいという想いが強くなった。

 「最初に侍ジャパンを強く認識したのは2009年のWBCなんですけど、知人からチケットをもらって東京ラウンドの中国戦を見に行ったんですよ。一塁側の前から4列目くらいのかなりいい席で、初めて生のイチローさんを目の当たりにしました。光り輝くオーラを感じて打席に入って、バットに立てるルーティンをした時に無数のフラッシュをたかれて、スターというのはこういう人のことを言うんだと感じて、そこからイチローさんの動向、WBCの大会を興味を持って見るようになりました」。

 「決勝戦の日がちょうど中学校の卒業式の日で卒業式が終わった段階で5回くらいだったんですよ。まだ間に合うと、卒業式が終わって友達と急いで僕の家に行ってテレビで日本対韓国戦を釘付けになって見ていたんですけど、苦しんでいた中で自分が中国戦を見に行っていたと言うのもありますし、最後の打席タイムリーを打って僕もすごく喜びましたし、僕の家の周りも昼なのに歓声が周りの家から聞こえてきて、野球で日本が一つになっていると感じたんですね。2009年のWBCというのは侍ジャパンというのを強く意識、憧れを持った大会ではありました」。

 大泉アナは2017年にニッポン放送に入社し、今年はリーグ優勝実況、DeNAが日本シリーズ進出を決めたCS優勝実況、日本一実況と着実にアナウンサーとして力をつけている。そんな大泉アナは、23年に行われた第5回WBCで世界一へ向けて始動した侍ジャパンの宮崎キャンプを取材。

 「当時ダルビッシュ投手が合宿に参加していたじゃないですか。ものすごいフィーバーが起きていて、報道陣の歩くエリアの周りに柵があって、そこにダルビッシュ投手が通るたびに、柵を乗り出す勢いで、ファンもダルビッシュさんと手を振っていて、2009年WBCで最後抑えたじゃないですか。自分もようやくWBCの取材中継に携われるんだと実感が湧いてきて、ますます気合いが入りましたね」。

 大泉アナは、「2009年の時から憧れを持ち続けたので、WBCという大会時代に憧れも持っていましたし、アナウンサーになったらWBCを話したいという思いもあったので、すごく光栄だなと思いました。すごく身の引き締まる思いというか、頑張ろうと素直に嬉しかったですね」と、1次ラウンドの日本-チェコで初めてWBCの実況を担当した。

 初のWBCの実況を終えて、「実は最初、1回表に佐々木朗希投手が投げ終わった後、CM中にニッポン放送のWBC、侍ジャパンの中継をもっと侍ジャパンを応援するような、全力応援でやらなきゃダメだと上司、ディレクターにアドバイスをもらいました。今のままだとロッテの佐々木朗希が侍ジャパンの3.11のチェコ戦で先発したというだけの中継になっているから、もっと侍ジャパンを全力で応援するようなリミッターを外した実況をしろとCM中にアドバイスをもらいました。自分の中でもリミッターを外して、声が出なくなるくらいまで全力で実況しました」という裏話を明かした。

 アメリカで行われた決勝ラウンド以降の実況は叶わなかったが、現地で観戦し、球場の臨場感を肌で味わった。

 「中学生の思い出から自分で実際に足を運んで準決勝、決勝、WBCの素晴らしい瞬間を見たので、自分が今度は2026年以降のWBCは準決勝であったり、いずれは決勝戦を任せてもらえるようなアナウンサーになって、侍ジャパンの感動と興奮の瞬間を自分の声で実況したいと強く思いました」。侍ジャパンがWBCで世界一の瞬間を実況することを目標に掲げ、実況技術を高めていく。

(ニッポン放送ショウアップナイター)

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