ドジャースが世界一に王手!「3連敗」ヤンキースの優勝確率は0%…「一矢報いる」確率もわずか12.5%?

NEW YORK, NEW YORK - OCTOBER 28: Anthony Volpe #11 of the New York Yankees loses his bat after striking out in the seventh inning against the Los Angeles Dodgers during Game Three of the 2024 World Series at Yankee Stadium on October 28, 2024 in the Bronx borough of New York City. (Photo by Luke Hales/Getty Images)


NEW YORK, NEW YORK - OCTOBER 28: Anthony Volpe #11 of the New York Yankees loses his bat after striking out in the seventh inning against the Los Angeles Dodgers during Game Three of the 2024 World Series at Yankee Stadium on October 28, 2024 in the Bronx borough of New York City. (Photo by Luke Hales/Getty Images)

◆ 3連敗からの逆転制覇は過去にゼロ…

 ドジャースが4年ぶり8度目のワールドシリーズ制覇に王手をかけた。

 ドジャースの2勝0敗で迎えたワールドシリーズ第3戦は、地元ヤンキースファンの声援が球場に響き渡る中、ドジャースが1回表に2点を先制。3回と6回に1点ずつ追加し、9回裏のヤンキースの反撃を2点に抑えて、3勝0敗とした。

 左肩のケガを押して先発出場したドジャースの大谷翔平は、初回の第1打席に四球で出塁すると、フレディ・フリーマンの2ランで先制のホームイン。その後は3打席凡退したが、第5打席に死球で出塁し、フル出場を果たした。

 大谷のワールドシリーズの打率は.090(11打数1安打)に低下したが、第4戦での巻き返しに期待がかかる。

 そんな大谷以上に深刻なスランプに陥っているのが、ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジだ。ワールドシリーズ3試合の打率は大谷よりも低い.083(12打数1安打)。レギュラーシーズンで58本塁打を記録したパワフルな打撃は、ポストシーズンに入ってから完全に影を潜めている。打線もそれと連動するように沈黙しており、3試合で合計7得点と、ドジャース投手陣を攻略する糸口をつかめないでいる。

 ジャッジの前後を打つフアン・ソトとジャンカルロ・スタントンの状態は悪くないだけに、主砲の完全復活が待たれる。ただ、たとえジャッジが第4戦で調子を取り戻したとしても、すでに手遅れかもしれない。

 ヤンキースが逆転で世界一に輝くには残り4試合を全勝する必要があるが、これまでのワールドシリーズで、3連敗から4連勝したチームは皆無。それどころか、3連敗から2連勝したチームすらいない(引き分けはカウントしない)。

 1903年に始まったワールドシリーズは、今年で120回目。過去119回のうち3連勝(3連敗)でシリーズが始まったのは24回を数えるが、そのうち21回はストレート決着となっている。他の3回も、4勝1敗で終えており、第6戦までもつれ込んだケースは一度もなかった。つまり、ヤンキースが逆転で世界一に輝く確率は0%、一矢報いる確率も12.5%ということになる。

 ちなみに日本シリーズでは、3連敗→4連勝で日本一に輝いたケースは過去3回(1958年西鉄、1986年西武、1989年巨人)と少なくない。この辺はお国柄も影響しているのかもしれない。

 ドジャースがすんなり世界一に輝くのか、それともヤンキースが意地を見せるのか。いずれにしても、第4戦は手に汗握る好勝負を期待したい。


文=八木遊(やぎ・ゆう)

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