巨人、高梨の続投が裏目に出て連勝ストップ…仁志氏「気持ちの整理がつかずにそのまま行ってしまった」

◆ 「続投だったので、あれ？ というところで初球を打たれた」

　巨人が阪神に競り負け。伝統の一戦を落とし、連勝も3でストップとなってしまった。巨人先発のフォスター・グリフィンは4回までに5失点と苦しい内容ながら、打線が阪神先発の才木浩人から5回に一挙4点を奪取。両軍の意地がぶつかりあったゲームは、7回に勝敗の分岐点が訪れた。

　この回から登板した高梨雄平は、一死から代打の原口文仁を歩かせると、続く1番の近本光司に二塁打、さらに中野拓夢にも四球を与え満塁のピンチを迎える。するとこの日3番に入った渡邉諒に左中間を抜かれる3点タイムリー二塁打で勝ち越しを許し、そのまま試合は5－8で幕を閉じた。

　今季2敗目を喫した高梨雄平に対して、13日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説として出演した仁志敏久氏は「阿部監督も意味があって高梨を投げさせたということをコメントですでに出してますけども、本人からすると左のこの（変則）タイプですから、対左だけだという風に、1イニングじゃない、左がここで終わったんでね。ここで渡邉、そして森下（翔太）と右が続くので、交代じゃないかなというような表情をしたんですね。でもそこで続投だったので、あれ？ というところで初球を打たれた。なので気持ちの整理がつかずにそのまま行ってしまったというのが結局決勝点になってしまった」と中野のところで交代と高梨が判断してしまったのがまずかったのではと推測した。

　続けてMCを務めた高木豊氏も「読みとしたらサトテル（佐藤輝明）が来るぞと。そしたら他の右ピッチャーを出したところで佐藤が来るんだったら、お前が渡邉を押さえてこいっていうようなメッセージ性もありましたね」と阿部監督の心中を察していた。

　終盤の駆け引きはプロ野球の妙。この日は岡田阪神が紙一重で勝利を手繰り寄せた。

☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』