DeNA、度会隆輝「自分のおかげのヒットとホームランじゃない」と謙虚な笑顔!“8番"で輝きを取り戻したルーキーに指揮官「持ってんのかなと思いますね」


◆ 輝きを取り戻した“ハマの一番星"

 度会隆輝が再び輝いた!26日の巨人戦で初めて1番を外され、8番バッターとしてスタメン出場した度会は、相性の良い戸郷翔征から2打数2安打とヒットを積み重ねると、佐野恵太と牧秀悟が連続タイムリーで逆転した勢いそのままに、ニ死満塁でライトスタンドへグランドスラムを叩き込んだ。

 開幕から華々しいスタートを切ったが、その後プロの壁にぶち当たり、打率も2割を切りそうなところまで急降下。悩んでいたルーキーが久々に放った会心の一撃は、試合を決める価値ある一発だった。

 
 試合後三浦監督は度会に対し「まあちょっと苦しんでる部分もありまして。誰もが通る道だと思うんですけども、ちょっと楽なところ、ちょっと気分的には違うところでね出した」と打順の変更の意味を説明。「しっかりとね今日は打席でも、打つべきボールを打ってるかなと。ちょっと1番のところですと、打たないといけない、塁に出ないといけないっていうところで、ちょっと空回りしてる部分もあったんですけど。しっかりと結果を出してくれました」と活躍に満足げ。左の変則・高梨雄平からの一打に「しっかり1球目、2球目っていうところ冷静に見てましたし。そこでフルカウントになったところでね、しっかりと粘って食らいついてくれと思ってたところでホームランですからね。持ってんのかなと思いますね」と頷いた。

 度会は「めちゃくちゃ嬉しかったです」と第一声。お立ち台で涙が滲んでいるようにも見えたことには「色々ないろんな感情がこみ上げてきてしまいそうになったんですけど、耐えれたんでよかったです。男は泣いてはいけないんで」と表情を緩めた。

 この日の活躍には「自分のおかげのヒットとホームランじゃないので。本当に周りの方の言葉やアドバイスのおかげです。戸柱(恭孝)さんや京田(陽太)さんとロッカーが近いんですけど、もう本当ずっと暗くならないように明るく声かけてくれて。そういった先輩のアドバイスが助けてくれのかなと思います」と先輩たちに感謝。

 さらに「本当にこれ以上いいチームないなと思うぐらい、本当にいい人しかいなくて。指導者の方もスタッフの方もすごく温かい声をずっとかけてくれてて。ほんとに最高なチームで野球やれる以上は、自分もほんと死に物狂いで頑張るしかない」と気を引き締め直していた。

 8番に入り再び輝きを取り戻した“ハマの一番星"。この男の笑顔が、チームを勢い付けていく。


 写真・取材・文 / 萩原孝弘

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