大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実

好調が続く大谷翔平(時事通信)

 連日の活躍が大きく報じられているドジャースの大谷翔平(29才)。4月21日にのメッツ戦では大リーグ通算176号のホームランを放ち、松井秀喜氏が持っていた日本選手の最多記録を更新、さらに打率も3割台をキープするなど、好調を保っている。

【写真】大谷翔平を描いた絵本からは水原容疑者の姿が消えた!他、大谷と母の密着ショットや大谷妻のモデル姿など

 元通訳である水原一平容疑者の違法賭博事件という、予期せぬ事態に見舞われるなか、始まった大谷の今シーズン。事件の全容が完全に解明されたわけではないものの、水原容疑者が銀行詐欺容疑で訴追されたことで一区切りとなった形だ。

「水原容疑者が訴追される前は、大谷選手が賭博に関与しているのではないか、あるいは賭博に関与していなかったとしても、水原容疑者が違法な胴元と関わっていることを知っているのではないかなどと、大谷選手への疑念も少なからず浮上していました。

 しかし、捜査当局も“大谷選手は被害者だと考えている”との見解を述べ、さらに事件の概要が明らかになってきたことで、大谷選手への疑惑は払拭された。プレーに専念できる状況も整い、そして結果を出しているということで、報道も水原容疑者関連が減り、プレーの内容や結果についてのものがメインになっていますね」(スポーツ記者・以下同)

 4月30日現在、ホームラン7本、打率.341の大谷。まだまだシーズンは長いが、ホームラン王も首位打者も狙えるポジションにいる。

「二刀流だった昨シーズンに比べると、少々勢いが物足りないような気もしますが、数字だけを見れば文句なしの活躍です。ただ、得点圏にランナーがいるときに凡退しがちなのが気になる点ですね。でも、そこはまだまだ伸びしろがあると考えることもできる。これでもしも成績が悪かったなら、それこそ『水原容疑者の事件のせいだ』などと言われるのでしょうが、好調をキープしているということもあり、事件の影響はどんどん薄れてきている印象です」

水原事件が大谷の“すごさ”を際立たせる

 民放各局のワイドショーでも、大谷の一挙手一投足を詳細に報じている。ホームランなどが出て大きく報じるのはもちろんのこと、凡退した打席でも生放送中に逐一リアルタイムで報じることも少なくない。さらには、ベンチでの他の選手とのやり取りや、練習中の仕草など、プレーとは直接関係ない動向を細かく追っている番組も多い。

「水原容疑者の事件が一段落したいま、ワイドショーにとって大谷選手のニュースは文句なしの明るいニュースになっています。だからこそ、各ワイドショーがあの手この手でさまざまな角度から大谷選手を報じている。多少過熱気味の部分もありますが、それだけ大谷選手の情報を欲している視聴者が多いのだから仕方がないでしょう。特に好調を保っているいまですから、余計に大谷情報が増えていくんです」

 結婚という幸せなニュースから始まり、水原事件という衝撃を経て、ようやくいまプレーに専念している大谷だが、その目標はドジャースでのワールドシリーズ制覇だ。現在ドジャースはナ・リーグ西地区首位を走っている(4月30日現在)。

エンゼルス時代はプレーオフすら進出したことがない大谷選手にしてみれば、まずはプレーオフ進出が最初の目標となるでしょう。ドジャースは昨シーズンまで11年連続でプレーオフに進出しており、今年もかなり有力であることはたしか。ひとまずプレーオフ進出ということになれば、また日本のメディアも大きく盛り上がることになるのは間違いないですね。その頃には、水原事件についてのネガティブな言及もほぼなくなっていると思いますよ。むしろ『あんな事件があったのに、しっかり結果を出す大谷はすごい』ということになるはず。信頼していた通訳に多額の金銭を盗まれていたというのはあまりにも悲劇的な出来事ですが、結果的にあの事件は大谷選手の“すごさ”を際立たせるための材料になっていくのではないでしょうか」

 まだまだ多くの記録を打ち立てていくであろう大谷翔平。その野球人生を語るうえで、水原容疑者の事件など、さほど大きなことではないのかもしれない。

ジャンルで探す