大山悠輔「すごく悩んだ」けどFA権行使「他球団の評価が聞きたい」 阪神は年俸大幅増+4年契約提示

国内FA権の行使を表明、取材対応した大山悠輔(カメラ・中野 雄太)

 フリーエージェント(FA)権行使の申請期間が13日で終了し、有資格者111選手のうち、新たに国内FA権を得た阪神の大山悠輔内野手(29)、ソフトバンクの甲斐拓也捕手(32)らが手続きした。取材に応じた大山は「他球団からの評価が聞きたいというのが一番の理由」と説明した。14日にFA宣言選手として公示され、15日から全ての球団との交渉が可能となる。

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 大山が国内FA権の行使を表明した。甲子園で報道陣の取材に応じ「他球団からの評価が聞きたいというのが一番の決断理由。一度聞いてみたいというのはずっと思っていたので」と明かした。藤川監督には電話で報告。容認されている宣言残留も選択肢の一つとして、また熟考に入る。

 「すごく悩みましたね。毎日毎日どうしたらいいのか、いろんなことを考えながら過ごしていました」。プロ入り以来8年間で「たくさん成長させていただきました。満員の甲子園で、あれだけの人の前で野球ができるのは本当に幸せなこと。感謝しています」と思いは尽きない。だが、今回は野球人として抱く素直な気持ちに従うことにした。

 巨人など複数球団が獲得に乗り出すとみられ、争奪戦になることは必至。阪神は今季年俸2億8000万円からの大幅増と4年契約を提示し、さらなる条件面の見直しも視野に入れる。「『残ってほしい』という言葉をいただいて、気持ちも伝わってきて感謝しています」。現時点で期限は設けず、家族と相談しながら最終的な結論を出す。(中野 雄太)

 ◆大山 悠輔(おおやま・ゆうすけ)1994年12月19日、茨城県生まれ。29歳。つくば秀英では甲子園出場なし。白鴎大を経て2016年ドラフト1位で阪神に入団。23年に最高出塁率、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞を獲得し、38年ぶりの日本一に貢献。8年目の今季は130試合に出場し、打率2割5分9厘、14本塁打、68打点。181センチ、94キロ。右投右打。今季年俸2億8000万円。

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