【大学野球】早大・小宮山監督が貫いた信念 原点にある在学時の経験
◆東京六大学野球秋季リーグ戦 優勝決定戦▽早大4―0明大(12日・神宮)
14年ぶりの優勝決定戦は早大が明大を4―0で下し、2季連続、リーグ最多を更新する48度目のVを決めた。9日の早慶1回戦で5失点した来秋ドラフト候補のエース右腕・伊藤樹(たつき、3年)が3安打完封。楽天のドラフト1位、明大・宗山塁遊撃手(4年)を無安打に封じ、76年ぶりの早明優勝決定戦を制した。早大は明治神宮大会(20日から6日間)に出場する。
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早大の小宮山悟監督は、13試合に及んだ秋季リーグ戦のうち、12試合を同じスタメンで臨んだ。前田健伸、小沢周平、梅村大和、石郷岡大成と5~8番に左打者が並ぶ打線。相手の先発が左腕と分かっていても、変更はしなかった。
「左対左でも簡単にアウトにならなくなった。『使ってもらっている』という気持ちも打席で見える」と指揮官は理由を話した。
信じて育てる。86年に早大へ入学した当時の経験が原点になっている。「(当時の)飯田監督に、本当に我慢して使ってもらいました『頼んだよ』と言われれば、頑張ろうと思う。自分がそうでしたから」。
そんな監督が、優勝決定戦で動いた。「勝つために、背に腹は代えられない」。明大の先発が左腕と読み、梅村に代え右打ちの中村敢晴を起用した。「梅村の状態が良くなかった。もちろん、中村への信頼もありました」。中村は2回の好機に先制打。控えに甘んじていた中村もまた、小宮山監督の「信」に応えた。(浜木 俊介)
11/13 06:50
スポーツ報知