左肩亜脱臼の大谷翔平 左手「パー」で手をつくのはどんなメリットとデメリットが?…高木豊さんの目

◆米大リーグ ワールドシリーズ第2戦 ドジャース4―2ヤンキース(26日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース大谷翔平投手(30)が26日(日本時間27日)、ワールドシリーズ(WS)第2戦の本拠地ヤンキース戦に「1番・DH」で出場し、7回に盗塁を試みた際、左肩を亜脱臼した。苦悶(くもん)の表情を浮かべてベンチに下がったが、ニューヨークに舞台を移す28日(同29日)の第3戦に向け、精密検査後にチームに合流するという情報もある。

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 今回の大谷のけがの要因の一つとして、スタートの遅れが影響しているだろう。感覚的に「遅れた」ことが分かるので少し慌てた。セーフになるために、できるだけ減速せず、二塁ベースに向け右足を思い切り伸ばしてスライディングした。同時に、ついた左手に相当な衝撃がかかったと想像できる。

 左手をつくという動作は、バランスを取るために行うものでそうする選手は多い。私も現役時代、左足で滑り右手をつくことが多かった。もちろん、手をつかない選手もいるがさまざまだ。つくこと自体は悪いことではないが、大谷は少し強くつきすぎている印象がある。

 昔は手を「パー」ではなく「グー」でつけ、と言われていた。秋山幸二(西武など)は手が開かないように、左手に手袋を持って走っていた。盗塁などで手をついた際、手首や指を痛めることはよくあるが、肩の亜脱臼までは聞いた記憶がない。体が大きい分、負荷もかかっていたのだろう。(スポーツ報知評論家・高木 豊)

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