東海大静岡の最速153キロ左腕・宮原駿介「運を天に任せる」…24日・プロ野球ドラフト会議

草薙球場でランニングを行う東海大静岡・宮原(カメラ・塩沢 武士)

 東海大静岡の最速153キロ左腕・宮原駿介(4年)が23日、プロ野球ドラフト会議(24日、午後4時50分)を控え、正直な思いを吐露した。予定されていた県学生野球リーグ閉会式は雨で中止となり、午前中に草薙球場周辺でランニングしたあと、ジムで汗を流したプロ注目男は「自分の力でどうにかなるものではない。運を天に任せる」と、自然体で運命の日を迎える。同リーグの表彰では優勝した静岡産業大の加藤祐作捕手(4年)が最高殊勲賞に輝いた。

 ドラフトを翌日に控えてもプロ注目左腕は、落ち着いていた。東海大静岡の宮原が、静かに運命の瞬間を待っている。6球団から調査書が届いている男は「評価してもらえるのはありがたい。どの球団でも指名されれば、そこで活躍して恩返ししたい」と、プロの夢を追いかける。

 大学最後となった秋季リーグは不完全燃焼だった。8試合に登板し5勝3敗、チームも4位で終わり、上位2校が進出する東海地区秋季選手権(三重)出場を逃した。「後輩を上の大会につれていけなかった」と、悔やんだ。

 コロナ世代で、高3夏は選手権が中止となった。代替大会では三島南に初戦敗退。一塁手として出場したが、登板機会はないまま終わった。大学では1年秋にデビューし、3年春には、主に抑えでリーグ制覇に貢献。同年秋から先発に回った。4年生で最速153キロをマークし、今年6月の大学日本代表候補の合宿に招集されるまでに成長。「1、2年の時は悔しい思いはあったけど、色々な人に巡り会えていい学生生活だった」と、4年間を振り返った。

 県学生野球リーグから支配下枠で指名されれば、投手としては初の快挙だ。東海大静岡からは、社会人野球のシティライト岡山を経て2013年ヤクルト6位で指名された藤井亮太捕手、20年巨人育成12位の加藤廉内野手以来、3人目となる。「絶対に指名されると思っている」。人生が左右される運命のドラフト会議。「宮原」の名前が呼ばれることを信じている。(塩沢 武士)

 ◆宮原 駿介(みやはら・しゅんすけ) 2002年9月12日、神奈川・小田原市生まれ。22歳。中1からソフトボールを始め、中学で小田原ボーイズに入って本格的に野球を始めた。静岡学園高から東海大静岡に進学。家族は両親と兄、妹、弟。174センチ、85キロ。左投左打。

 〇…静岡産業大の加藤が最高殊勲賞のほか、本塁打王、ベストナインと個人“3冠”を獲得した。打率4割7分7厘と打ちまくり、守っても捕手として投手陣を好リードし、チームを4季ぶり4度目の優勝に導いた。「自分一人の力ではなく、チームメート、スタッフのおかげ」と、周囲のサポートに感謝。25日から開幕する東海地区秋季選手権に向けて「勝利に向けて全力で戦い抜きたい」と、コメントした。

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