【大学野球】肘の異常乗り越えた国学院大ドラフト候補の153キロ右腕・坂口翔颯が通算11勝

試合後笑顔を見せる国学院大・坂口(右)と神里(カメラ・浜木 俊介)

◆東都大学野球 第3週第5日 日大1―4国学院大(17日・神宮)

 国学院大が日大に勝ち、3つ目の勝ち点を挙げた。ドラフト候補の最速153キロ右腕・坂口翔颯(かすが、4年)が3番手で登板。3回1失点で昨年5月25日以来の通算11勝目を挙げた。リーグ戦は残り1週。優勝争いは勝ち点4の青学大と国学院大に絞られた。国学院大は、東農大に連勝で勝ち点を挙げた上で青学大が中大戦で勝ち点を落とした場合、優勝のチャンスが出てくる。

 あと一つ負ければ優勝の可能性が消滅する状況から4連勝。国学院大が、またもや粘り腰を見せた。「一戦必勝。ゲームができてよかった」と鳥山泰孝監督(49)。2回に3点を先制すると、肘の異常を乗り越えて戻って来たエース・坂口を6回から投入し、執念を示した。

 坂口は100%の状態ではない中、テクニックを駆使して3回1失点。昨秋、今春と勝ち運に恵まれなかった右腕は「なんとか最少失点に抑えられた。これからも、任されたところで自分のできることを精いっぱいやりたい」と前を向いた。

 国学院大は陸上競技部が14日の出雲駅伝で優勝。同部の前田康弘監督(46)と親交のある鳥山監督は「“チーム国学院”としてうれしかったし、力をもらっています」とうなずいた。自力Vのチャンスはないものの、風は間違いなく吹いている。(浜木 俊介)

 ◆優勝の行方 青学大が8勝3敗(勝ち点4)で国学院大は7勝5敗(同3)。青学大は中大から勝ち点を奪えば完全V。落としても、国学院大が1敗すれば勝率で上回る。国学院大は9勝5敗(同4)にするのが必須条件。その上で青学大が中大に連敗すれば逆転V。1勝2敗なら勝ち点、勝率で並び、優勝決定戦にもつれこむ。

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