千賀滉大、4四球で2回途中3失点KO フォーク決まらず30球中20球がボール 大谷翔平に適時打許す

◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ ドジャース―メッツ(13日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 メッツ・千賀滉大投手(31)が13日(日本時間14日)、リーグ優勝決定シリーズ第1戦の敵地・ドジャース戦に先発したが、4四球を与えて1回1/3を2安打3失点KOとなった。

 初回。いきなり1番・大谷翔平投手(30)と注目の日本人対決。2球目の92・8マイル(約149・3キロ)直球で二ゴロに打ち取ったが、2番・ベッツ、3番・フリーマン、4番のT・ヘルナンデスに3者連続四球と制球に苦しんだ。スミスは中飛に打ち取ったが、2死満塁から6番・マンシーに中前へ先制の2点適時打を浴びた。2回は初球にカーブ。しかし、ラックスにこの日4つ目の四球を与えると、1死二塁から大谷に右前適時打を許して降板した。左ふくらはぎ痛から復帰2戦目。直球は最速94・5マイル(約152・1キロ)と走らず、得意のフォークをたたきつけ、カウントをつくるためにカットボールを多投するなど明らかに本来の姿ではなかった。この日30球はストライク10球、ボール20球とばらついた。

 ソフトバンク時代から当時日本ハムの大谷とはしのぎを削ってきた。NPBでは通算22打数5安打の打率2割2分7厘、2本塁打、13三振。MLBでは昨年8月に対戦し、2打席目に右越え二塁打を許すなど1打数1安打2四球だった。今シリーズの前日会見では“大谷対策”を聞かれ「ここでしゃべる人はいないと思います」と質問をかわしたが、メジャーで進化を続けるスラッガーの研究はもちろん進めてきた。しかし、この日は2打席目にタイムリーを許した。

 今季はキャンプから右肩痛で出遅れ、7月26日(同27日)の本拠地・ブレーブス戦で初登板。6回途中2安打2失点で日米通算100勝目を挙げたが、左ふくらはぎを痛めて“緊急降板”となり、レギュラーシーズン中の登板はその1試合だけだった。メジャー1年目の昨季12勝を挙げ、今季はエースとして期待されながら悔しい2年目となったが、“ミラクルメッツ”は快進撃。シーズン最終戦でポストシーズン(PS)進出を決めると、ブルワーズとのワイルドカードシリーズを制し、フィリーズとの地区シリーズに進んだことで、右腕に再び登板する機会が巡ってきた。

 今月5日(同6日)の地区シリーズ第1戦では初回に先頭打者アーチを浴びたが、復帰登板で2回1安打1失点で逆転勝ちを呼び込んだ。そこから中7日。復帰2戦目となる今回は当初3イニング程度の予定だった。「1年間回った投手と(自分の立場は)違うと自分自身、ずっと心に思っている」と人一倍の責任感でマウンドに上がったが、大舞台で力を発揮することはできなかった。

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