ドジャースが負の歴史吹き飛ばした…崖っぷちから2連勝で突破、故障者続出も光ったロバーツ監督の決断

◆米大リーグ・地区シリーズ第5戦 ドジャース2―0パドレス(11日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が11日(日本時間12日)、2勝2敗のタイで迎えた地区シリーズ第5戦の本拠・パドレス戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、チームが勝って地区シリーズの突破と、13日(同14日)に本拠地で第1戦を迎えるメッツとのリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。ドジャースが同シリーズに進むのは21年以来3年ぶりとなった。

 ドジャースは22、23年はともにレギュラーシーズンで100勝以上を挙げながら、地区シリーズで敗退。今季も第3戦終了時点で1勝2敗と負の歴史が繰り返されることが目前まで迫っていた。だが、崖っぷちから意地の2連勝。レギュラーシーズンで全30球団の最多98勝を挙げた強さを見せた。

 先発ではグラスノー、ストーン、カーショーが離脱。4人の先発投手をそろえられない苦しい台所事情だった。3人の先発も、6~9月に約3か月離脱していた山本、途中加入のフラーティ、今季1勝のビューラーと決して万全ではない布陣。野手でもフリーマン、ロハスが故障を抱えながらの強行出場だった。

 その中でも光ったのがロバーツ監督の手腕だった。後がなくなった第4戦では、ロースターに先発のナックも控えていたが、救援陣が第3戦まで好調だったことから、ブルペンゲームにすることを決断。すると8投手の無失点リレーと策がハマった。さらに強行出場していたロハス、フリーマンを欠場させた。守備でも投手の特性に合わせて三塁と中堅を守っていたテーラーとE・ヘルナンデスを2度入れ替えて必死に手を打った。

 第5戦でも、前日の会見では先発投手を公表しないなどギリギリまで熟考したが、第1戦で3回5失点とKOされた山本を抜てき。まさに総力戦となって3年ぶりに地区シリーズを突破して見せた。

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