【阪神】高橋遥人“魔球”に磨き「攻めていきたい」13日CS第1ステージ2戦目へ万全

シート打撃で近本光司から空振り三振を奪う高橋遥人 (カメラ・豊田 秀一) 

 阪神・高橋遥人投手(28)が9日、甲子園でのシート打撃で好投した。岡田彰布監督(66)が体調不良で全体練習を欠席したなか、左腕は打者5人に安打1本。近本と大山からは空振り三振を奪った。9月23日・巨人戦(甲子園)以来、16日ぶりの実戦投球も「いつも通り投げられた」と納得。平田ヘッドコーチは「素晴らしい。また、いきが良くなってきてるよ」と絶賛した。

 度重なる手術から復活を遂げた今季、5試合で4勝1敗、防御率1・52。最大の武器が、独自の軌道を描く回転数の少ない直球だ。プロ野球投手の平均が約2200回転とされるが、高橋は1900から2000回転。元阪神の藤川球児氏(スポーツ報知評論家)は現役時に約2700回転を計測したと言われている。

 安藤投手コーチは「(藤浪)晋太郎も遥人と同じような感じだった」と、元阪神で昨季から米国に活動の場を移した右腕と重ねた。さらに「回転数が少ないと、打者の手元で微妙にボールが垂れるイメージというか変化したりして、ゴロアウトが多くなる。遥人の場合はリリースポイントが打者に近いし、低いし、強いから独特」と分析する。

 出番はDeNAと激突するCS第1ステージ2戦目、13日の見通し。牧、オースティンら強打者たちの内角を「攻めていきたい」と自慢の“魔球”を駆使して、圧倒する。(中野 雄太)

 ◆回転数 1分間なら直球が何回転しているのかを数値化したもの。トラックマン(高性能弾道測定器)などで計測する。一般的に、回転数が多いとボールの初速と終速の差が小さく、球に「伸び」や「キレ」があるとされ、直球の質を測る指標の一つ。

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