山本由伸、PS初登板は3回5安打5失点 大谷翔平の援護弾に応えられず 苦手パドレス打線に悪夢再び

◆米大リーグ・地区シリーズ ドジャースーパドレス(5日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース山本由伸投手(26)が5日(日本時間6日)、今季ポストシーズン(PS)のチーム初戦となる地区シリーズ第1戦、本拠地・パドレス戦に先発し、3回5安打5失点で降板した。PS初登板での初勝利とはならなかった。球数は60球だった。

 PS初先発の日本人投手では、メジャー1年目だった16年の前田健太(現タイガース)が地区シリーズ第3戦の本拠地・ナショナルズ戦で3回5安打4失点でマウンドを降りたが、前田に並ぶ最短降板となった。

 山本はパ軍相手には“韓国の悪夢”などレギュラーシーズンでは2試合で1敗、防御率12・00と苦しんだが、この日も立ち上がりから捉えられた。3年連続首位打者の1番・アラエスに左前打とされ、捕逸で無死二塁、暴投で無死三塁。2番・タティスには四球を与え、3番・プロファーの二ゴロに間に先取点を献上した。1死二塁から4番・マチャドには左中間へ2ランを浴びた。ワイルドカードシリーズを勝ち上がってきたパドレスを止められなかった。

 2回に「1番・DH」で先発出場した大谷翔平投手(30)の3ランで一時同点に追いついたが、直後の3回だった。山本は先頭の2番・タティスに左中間を破る二塁打を許すも2死までこぎ着けたが、5番・メリルにはフルカウントから7球目に四球。5球目のカーブのボール判定が際どいものとなり、四球を出した瞬間山本は悔しい感情をあらわにした。6番・ボガーツに左翼線への2点二塁打を浴び、右腕はガックリ。大谷の援護弾に応えることはできなかった。

 メジャー1年目の今季は18試合で7勝2敗、防御率3・00。デビュー戦だった3月21日の開幕第2戦、韓国・ソウルでのパドレス戦では1回5失点KOと打ち込まれたが、その後は先発陣の中心でチームの12年連続PS進出、3年連続の地区優勝を支えた。6月には右肩を痛めて約3か月の長期離脱を経験。9月に復帰してからは4試合で1勝0敗、防御率3・38。体調不良も重なり、まだ80球以上を投げてはいないが、地区シリーズ初戦の先発を託されるなど期待は大きい。

 当初は第2戦で先発予定だったが、第5戦に中5日で登板できることなどを逆算し、2日前に初戦の先発が決定した。前日4日(同5日)には「(パドレス打線は)すごくいい打者がたくさんいることも分かっていますし、すごくいいチームなのも分かっている。とにかく全力で頑張っていきます」と話していたが、無念のマウンドとなった。

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