「自分にとって大事な指標」DeNAオースティンが6毛差で初の首位打者確実 残り1戦でヤクルト・サンタナ上回った

初回、安打を放ち交代したオースティンはベンチ前で戸柱と抱き合う(カメラ・谷口 健二)

 ついにトップへ躍り出た。1―0の初回1死一塁。DeNAのタイラー・オースティン内野手(33)は中日・小笠原のチェンジアップにバットを折りながらも、中前へ運んだ。この一打で打率は3割1分5厘6毛。3割1分5厘0毛でリーグトップのヤクルト・サンタナを上回った。

 代走が送られ交代。サンタナは下半身のコンディション不良ですでに抹消され帰国しているため、1試合を残し、首位打者が確実となった。来日5年目での初タイトルに「いいところに落ちてくれた。暫定首位打者はうれしいけど、自分にとっては(到達した)規定打席が大切。まだこみ上げてくるものはないかな」と、涼しい顔だった。

 念願がかなった。メジャーでは出塁率などが重視されるが「自分にとっては大事な指標」と、米国時代から打率には強いこだわりを持っていた。直近2年はけがの影響で貢献できなかったが、勝利に貪欲でナインを鼓舞する姿勢が慕われていた。

 三浦監督も「さすがですね。打つだけでなく、走塁も守備もアグレッシブに貢献してくれた」と感謝した。約1週間後から始まるCSへ向けて、最終戦となる6日の中日戦(バンテリンD)は休養に充てる。助っ人がポストシーズンで再び打ちまくる。(内藤 菜月)

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