【大学野球】東大が初回先頭から安打→安打→3ランで先行「一撃でシバけた」偏差値72・宇都宮の大砲がリーグ戦初アーチ

ホームランボールを手に笑顔を見せる東大・中山太陽(カメラ・岡野 将大)

◆東京六大学野球秋季リーグ戦第4週第1日▽慶大5-3東大(5日・神宮)

 東大は慶大との初戦に逆転負けとなったが、投打に光が差す試合内容だった。初回先頭の1番・酒井捷(すぐる・3年=仙台二)が右前安打で出塁すると、2番の山口真之介(4年=小山台)が中前安打で続き、無死一、二塁から3番の中山太陽(3年=宇都宮)がリーグ戦初アーチとなる右越え3ランで先行。雨の神宮を沸かせた。

 「チャンスで1本出したいという思いでした。打席に入ってからは、無心でした」。188センチ、87キロの恵まれた肉体で、真ん中付近のストレートをフルスイング。「完璧だったと思います。甘い球をしっかり一撃でシバけたのは、良かったと思います」。独特の熱い表現で振り返った。

 偏差値72を誇る栃木県内のナンバーワン進学校・宇都宮では高校通算10本塁打。「すごい投手を相手に戦いたいと、自分は東大に入りました。そういう先輩を見てきて、やってきたところもあります」。赤門に脈々と連なる、負けず嫌いの系譜。対戦する5校の甲子園組ら逸材を打ち崩すことが使命だ。

 自ら選び、今年からつける背番号44に「元々好きな番号。左の成長途上の大砲というイメージがあるので。来年もつけたい」と愛着を示す。東大の“燃える太陽”は、まだまだ進化の途中にある。(加藤 弘士)

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