大谷翔平、２戦連続Ｖ打で自身初優勝「集中しすぎて」　シャンパンファイトは「痛かった」…一問一答

◆米大リーグ　ドジャース７―２パドレス（２６日、米カリフォルニア州ロサンゼルス＝ドジャースタジアム）

　ナ・リーグ西地区首位のドジャースが２６日（日本時間２７日）、レギュラーシーズンの本拠地最終戦で３年連続の地区優勝を決めた。同２位のパドレスとの直接対決で逆転勝ち。「１番・ＤＨ」で先発出場した大谷翔平投手（３０）は決勝打を含む５打数３安打１打点の活躍を見せ、渡米７年目で初の歓喜の瞬間を迎えた。

　試合は６回を終えて０―２とド軍が劣勢。パ軍先発のマスグローブに苦戦していたが、７回だった。先頭のマンシーがチーム初四球を選ぶと、スミスが値千金の２０号同点２ランをバックスクリーンに放り込んだ。なおも１死一、二塁で打席には１番・大谷。２番手左腕・スコットから決勝の右前適時打を放った。待ち望んでいた「ヒリヒリする」９月、ナ・リーグ西地区の頂上決戦で２試合連続の決勝打をマークし、チームを頂点に導いた。

　シーズン序盤から得点圏での“勝負弱さ”を指摘されてきたが、直近７試合の得点圏の成績は１１打数１０安打の打率９割９厘、４本塁打、１５打点。侍ジャパンの世界一に大きく貢献した昨年３月のＷＢＣの時のような本来の勝負強さがよみがえった。この回はさらに２番・ベッツにも右前へ２点適時打が飛び出し、一挙５得点でひっくり返した。

　ド軍は８回にもパヘスの１２号２ランで追加点。８回２死で実現した大谷とパドレス・松井裕樹投手（２８）の“日本人対決”は左翼前にポトリと落ちる二塁打で大谷に軍配が上がり、ＭＬＢ２３年ぶりのシーズン４００塁打に到達した。

　大谷は昨年９月の右肘手術で今季は打者専念。しかし、投手としては“リハビリ中”でありながら、ここまで１５６試合で打率３割５厘、５３本塁打、１２６打点、５６盗塁。８月に史上最速の「４０―４０」、そして今月１９日（同２０日）のマーリンズ戦では３打席連発を含む６打数６安打１０打点２盗塁で史上初の「５０―５０」どころか「５１―５１」を達成した。その後も「５３―５６」まで伸ばし、本塁打、打点の２冠も決定的な状況で、ＤＨ専任では史上初のＭＶＰ獲得も目前だ。

　試合後のクラブハウスではメジャーでは自身初となるシャンパンファイトを経験。その後はグラウンドで真美子夫人、愛犬・デコピンと写真撮影するなどし、穏やかな笑顔だった。この日の一問一答は以下の通り。

―今の気持ちは

「本当に今日決めるんだという気持ちで球場に来ましたし、その通りになってすごくうれしいです」

―こういう戦いがドジャースに来た一つの要因

「ここでこうやって勝つことが目標ではあったので。その中でシーズンの中で重要なシリーズでしたし、みんなそこに向けての意気込みというのは他のシリーズよりも高かったんじゃないかなと思います」

―シャンパンファイト

「最高でしたね。あとまだまだ何回もできるように、今シーズンもまだまだあるので頑張りたいと思います」

―本拠地で決めた

「僕らももちろん特別ですし、ファンの人が何より特別じゃないかなと思うので。そういう瞬間をホームで迎えることができて、ファンの人たちにとっても僕たちにとっても最高だったと思います」

―シャンパンがたくさん目に入った

「ちょっと痛かったですけど、今後に影響ないぐらいでやりました」

―好調の秘けつは

「打ち方どうのこうのというよりは、本当に気持ちの打席が多かったかなと思うので。そういう意味ではより集中して試合に臨めたのかなと思います」

―７回の打席

「本当にヒットを打つことだけ考えて、他の打席とやることは変えずに自分の打席にまず集中しようと思っていきました」

―緊張は

「どうですかね。集中しすぎて緊張してるとかどうのこうのというのはあんまり考える感じではなかったかなと思います」

―パドレス相手に

「もちろん地区のライバルですし、もちろん強いし素晴らしいチームなので、そういうチーム相手に今日みたいな試合ができたというのは何より大きいと思いますし、本当に全員で勝ち取った勝利だったと思います」