大谷翔平が大一番で勝ち越し打 5打席目には松井裕樹から二塁打でこの日3安打…23年ぶり400塁打も達成

◆米大リーグ ドジャース―パドレス(26日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が26日(日本時間27日)、本拠地・パドレス戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、5点をリードした8回2死走者なしの5打席目は松井裕樹投手(28)と対戦し、左翼への二塁打を放った。この日3安打目となった。01年以来メジャー23年ぶりの400塁打も達成した。

 パドレスの先発は、ジョー・マスグローブ投手(31)。21年から3年連続で2ケタ勝利を挙げ、今季は故障による離脱もあって18登板で6勝5敗、防御率3・95にとどまっている。大谷はこれまで8打数1安打の打率1割2分5厘で本塁打なし。今季は開幕2戦目の3月21日に韓国で対戦し、右前安打と右犠飛だった。

 初回先頭の1打席目は、カウント1ボール、2ストライクから、4球目の高めの94・8マイル(約152・6キロ)直球をはじき返したが、二塁ベース寄りを守っていた遊撃手正面のゴロに。3回2死走者なしの2打席目も外角のカーブを捉え切れず一ゴロに倒れた。

 ドジャースは5、6回に1点ずつを失点。2点を追う6回先頭の3打席目は、シフトを敷いて狭い一、二塁間を破る右前安打で出塁し、9試合連続の安打とした。盗塁への期待も高まったが、ベッツの三ゴロで二進。フリーマンの右飛で三塁に進んだが、T・ヘルナンデスが空振り三振に倒れてホームは踏めなかった。

 ドジャース打線が火を噴いたのは2点を追う7回だ。無死一塁でスミスが20号同点2ランを放つと、代打・E・ヘルナンデスの中前安打などで1死一、二塁で大谷に4打席目が回った。すると2番手左腕・スコットのスライダーをはじき返して勝ち越しの右前適時打を放って雄たけびを上げた。さらにベッツの右前への2点適時打で大谷も生還して、リードを3点に広げた。

 パドレスとの首位攻防3連戦の初戦は、2点を追う9回無死一、二塁で大谷もネクストバッターズサークルに控える中で、トリプルプレーというまさかの形でゲームセット。パドレスは2年ぶりのプレーオフ進出を決めて、ダルビッシュと松井はシャンパンファイトに参加した。前日25日(同26日)の第2戦では、同点の6回に大谷が勝ち越しの中前適時打を放って雄たけびを上げ、ドジャースはそのまま逃げ切ってマジック「2」を再点灯させた。この日勝てばドジャースの3年連続の地区優勝が決定。王手をかけて第3戦を迎えた。

 6打数6安打、3本塁打、10打点、2盗塁と圧巻の活躍を見せた19日(同20日)以降の6試合では、24打数17安打の打率7割8厘で、5本塁打、15打点、7盗塁と“無双モード”に突入している大谷。前日25日(同26日)の試合後には「単純にやっぱ調子がいいなと思います」と自己分析しながら「最後の最後まで、そういう(優勝を争う)試合ができることにまず感謝したい。ここまで健康を保って、今日もしっかり全部出れたことに、まず今日はそれが1番じゃないかなと思う」と優勝を争っている終盤の手に汗握る戦いをかみしめている。

 勝てば大谷にとって、メジャー7年目で初の地区優勝。勝ち越し打を放ってヒーローだった前日の試合後には「そのためにここまで頑張ってきましたし、それをホームのゲームで明日できれば、それは特別じゃないかなと思います」と意気込んでいた。この試合を含めて残り4試合。あす27日(同28日)からは、敵地でロッキーズ3連戦が組まれている。

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