無双状態の大谷翔平が自らの成長実感「地力みたいなものが…」「調子がいい」…直近7戦打率7割超え

◆米大リーグ ドジャース4―3パドレス(25日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が25日(日本時間26日)、本拠地・パドレス戦に「1番・指名打者」でフル出場し、決勝打を放つなど3打数2安打2打点、1盗塁の活躍で、チームの逆転勝ちに貢献した。ドジャースは地区優勝へのマジック「2」が再点灯し、あす26日(同27日)の本拠地・パドレス戦で勝つと、3年連続の地区優勝が決まる。

 負けられない一戦で大谷が躍動した。初回先頭の1打席目では、一度もバットを振ることなく4球連続ボールを選んで四球で出塁。1死一塁で相手バッテリーの暴投の間に二塁に進み、T・ヘルナンデスの中前適時打で先制のホームを踏んだ。ド軍は一度は逆転を許したが、4回にラックスの適時打で追いつき、なおも2死一、二塁で大谷が右翼フェンス直撃の適時二塁打で勝ち越し。打球速度116・8マイル(約188・0キロ)という鋭い当たりに、本拠地のファンからは「MVP!」の大合唱が巻き起こった。

 タティスに21号ソロを浴びて追いつかれたが、またしても勝ち越しをもたらしたのは、大谷のバットだった。6回2死一、二塁の4打席目。3番手左腕・モレホンのシンカーをはじき返すと2打席連続の“勝ち越し打”となる中前適時打。打った瞬間から雄たけびを上げて感情を爆発させた。さらに2死一、三塁で、ベッツの打席の4球目でスタートを切ると二盗を決めた。イチロー(マリナーズ)が2001年にマークした日本記録に並ぶ56盗塁となった。

 9月19日(同20日)の敵地・マーリンズ戦で6打数6安打、3本塁打、10打点、2盗塁と大暴れしてから“無双モード”に入っている大谷。その後の6試合では24打数17安打の打率7割8厘、5本塁打、15打点、7盗塁と圧巻の成績を残している。この日の試合前の時点で地区2位のパドレスに2ゲーム差に迫られ、投手陣を中心に故障者が続出している中で、シーズン終盤に力強い活躍だ。

 大谷は「もちろん年を重ねるごとに、打撃の技術がやっぱり上がってくると思う。フィジカルもそうですけど、そういう地力みたいなものが少しずつ形になってるのかなと思います」と自身の成長を実感。「いい時というのは、ストライクゾーンを維持できてると思うので、単純にやっぱり調子がいいなと思います。やっぱそこが振るべき球を振ってますし、振った時にもいい結果が出てるっていうのは、構えもいいし、それに伴ってスイングの軌道自体もずれてないんじゃないかなと思います」と好調ぶりを冷静に自己分析していた。

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