【高校野球】石巻工が4強進出…1年生エース・遠藤颯汰が完投&同点打…宮城県秋季大会

延長10回を完投した石巻工・遠藤颯汰(カメラ・岩崎敦)

◆高校野球◇宮城県秋季大会 ▽準々決勝 仙台一3-4石巻工=延長10回タイブレーク=(25日・仙台市民)

 宮城準々決勝では石巻工が仙台一を延長10回タイブレークの末4―3で破り、13大会ぶりの東北大会出場に王手をかけた。

 1年生エース・遠藤颯汰が石巻工を4強に導いた。10回5安打3失点(自責1)で完投し、1―2の7回2死一、三塁では左前に同点打。無死一、二塁から始まるタイブレークの延長10回は「(相手が)二塁ランナーを刺しに(前へ)きた」と、遊撃前へ絶妙なプッシュバントで満塁にして決勝点を呼び込んだ。「うれしい。タイブレークはめちゃくちゃ力を入れて投げました」と振り返った。

 利根川直弥監督が「崩れないから安心して見ていられる。器用なので2番で使っています」と信頼するエースは、今秋の地区大会から全6試合で先発。この日3回2死からの四球まで与四死球ゼロという抜群の制球力だ。本来は上手投げだが、場面に応じてサイドスローも披露。「自分は球が速くない(最速120キロ台)ので、前に打たれたバッターには気をつけました」と相手を幻惑した。

 古川学園と対戦する28日の準決勝で勝てば、東日本大震災が起こった2011年以来の東北大会出場。21世紀枠で出場した12年春以来のセンバツにも近づく。「次も先発できたら抑えて勝ちたいです」と意気込むタフネス左腕が、チームを支えている。(岩崎 敦)

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