【高校野球】仙台育英 吉川陽大投手が公式戦初完封…東陵に昨秋のリベンジ…宮城県秋季大会

力投する仙台育英先発の吉川(カメラ・山崎 賢人)

◆高校野球◇宮城県秋季大会 ▽準々決勝 仙台育英2-0東陵(25日・石巻市民)

 宮城準々決勝では仙台育英が東陵に2―0で勝利。吉川陽大投手(2年)が9回4安打で公式戦初完封をマークした。

  9回2死一塁、最後の打者を空振り三振に抑えた仙台育英・吉川は「オッシャー!」と力強くほえた。116球を投じ、被安打4の7奪三振で公式戦初完封。昨秋は準々決勝で東陵に1―2で敗退していたこともあり「去年の先輩方が同じ場所で負けていて、絶対にやってやろうという気持ちだった」とリベンジを果たした。

 心身ともに成長を遂げた。今春の東北大会で先発するなど主力だった左腕。しかし、夏には期待されながらも不調に陥り、練習の取り組み方などからナインの信頼も得られずメンバー外。選手間の話し合いで強く指摘されてから「今までは人任せにしてしまっていた準備を朝早く来てやったり、練習の内容も見つめ直した」。背番号1を背負ってからは責任感も増し、チームのために力投した。

 吉川の投球に須江航監督(41)も「ほぼ100点のピッチング」とご満悦。今夏では2年生投手が一人もベンチに入れず、この代はエースが不在だった。「彼の成長をみんなが喜んでいる。もう1回いい投球をしたらエースの誕生だと思う」と更なる活躍を期待した。

 2大会ぶりの秋季東北大会まであと1勝。準決勝(28日、仙台市民)では継続試合となった東北学院榴ケ岡―仙台の勝者と対戦する。吉川は「チーム全員で勝つことを目標に、一戦必勝で戦いたい」と闘志を燃やした。(山崎 賢人)

 〇…古川学園は石巻西に9-2(7回コールド)。2番・大柳悠音(ゆうと)二塁手(1年)が目の覚める一発を放つなど4打数2安打4打点の活躍で、9―2で石巻西に勝利。初回無死一塁、インコース低めにきた真っすぐをフルスイング。「引っ張りを意識して振って、うまく打球が上がってくれた」。快音を響かせた打球は瞬く間に右翼フェンスを越える先制2ラン。2大会連続の東北大会に王手をかけた。準決勝(仙台市民)では石巻工と対決するが「少ないチャンスをものにして勝ちたい」と言葉に力を込めた。

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