【大学野球】35季ぶり優勝の札幌大…明治神宮大会出場を懸け来月8日から函館大と代表決定戦

8回無死一、二塁、勝ち越しのホームを踏んだ札幌大・丸山雄大(カメラ・島山知房)

◆札幌六大学野球秋季リーグ▽第2節最終日 札幌大7―4東海大札幌(25日・プレド)

 札幌大が東海大札幌に7―4で勝利し、35季ぶり33度目の頂点に立った。同点の8回に9番・久保田晃士遊撃手(2年=青森山田)の2点適時三塁打で勝ち越すと、最後は今秋5勝のエース左腕・長谷隼兵(4年=旭川龍谷)が締めて勝利。直後の試合で同率首位の北海学園大が敗れたため、優勝が決まった。11月の明治神宮大会出場を懸けて、函館大との代表決定戦(10月8~10日、函館オーシャン)に臨む。

 優勝決定の瞬間、札幌大ナインは全員で喜びを分かち合った。07年春を最後に優勝から遠ざかり、直近は7季連続勝率5割以下。黄金時代を知る就任2年目の上原哲朗監督(74)は母校の“復活”に「ちょっと長すぎます。それだけ勝てなかったということは厳しいんですよね」と優勝の余韻に浸った。

 北海学園大と同率首位で迎えた最終戦。同点で迎えた8回無死一、二塁の絶好機で采配が的中した。打率1割台の9番・久保田晃が打席に入り、「セオリー通りにやってもうちは点数が入らない」と上原監督。バントのサインを想定していた背番号38だが、真ん中のカーブを一振り。ライト線に運び、値千金の決勝打で指揮官の奇策に応えた。

 リードを奪った8回からは前日に9回完投勝利を挙げている長谷が「ここはもう自分しかない」とマウンドへ。最後の打者を中飛に打ち取ると、左拳を握ってガッツポーズ。計7試合で629球を投げ抜き、最高殊勲選手賞獲得の活躍で優勝に導いた。

 来月8日からは函館大との代表決定戦に挑む。長谷は「勝つしかない。もっと長く野球ができるように頑張りたい」。38年ぶりの明治神宮大会出場を目指し、決戦の地・函館に乗り込む。

(島山 知房)

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