【阪神】“V率0%”でも高橋遥人「まだあると思っていく」10・3登板へ

甲子園で調整した阪神・高橋(カメラ・義村 治子)

 “V率0%”でも諦めん―。阪神・高橋遥人投手(28)が24日、甲子園で行われた投手指名練習に参加し、次回登板見込みの10月3日・DeNA戦(横浜)に向けて再出発した。1950年の2リーグ制以降、首位との直接対決がない残り5試合で2ゲーム差以上を逆転し、優勝した例はない。球団初の連覇は極めて厳しい状況だが、左腕は希望を捨てずに出番を待つ。

 高橋は「まだあると思っていく」と前を向いた。今季4戦4勝で迎えた23日・巨人戦(甲子園)は6回まで2安打に抑えたが、7回に代打・坂本の右前適時打で決勝点を献上。逆転Vが遠のく痛恨の黒星に「攻め方とか、やりようはいっぱいあった」と、一夜明けても悔しさは募る。それでも、切り替えるしかない。

 27日・広島戦(マツダ)に先発予定の大竹は同球場で通算7戦7勝。23日に優勝を決めた古巣と「日本シリーズをできたら一番うれしい。和田さんと投げ合いたい」と目標を掲げた。その後にビーズリー、村上、才木と奇跡のバトンを最後の高橋までつないでいく。

 早い段階で宿敵の優勝が決まれば、最多勝の可能性を残す才木や、規定投球回に迫る大竹に10月3日を譲るかもしれない。だが、巨人が停滞して最終戦まで優勝争いがもつれた場合、10月3日が再び天王山になる。前例なき挑戦でも、岡田阪神には「任された試合で相手がどこであれ、勝てるように」と、雪辱に燃える遥人がいる。(中野 雄太)

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