高橋由伸ら達成の快記録へ王手…明大のドラ1候補・宗山塁が土壇場決勝弾「一球一球に魂を込めてプレーしたい」

ホームランボールを手に笑顔を見せる明大・宗山(カメラ・浜木 俊介)

◆東京六大学秋季リーグ戦▽第2週第1日 明大10―0東大(21日・神宮)

 ドラフト1位候補に挙がる明大・宗山塁遊撃手(4年)が、土壇場で値千金の一発を放った。東大を相手に8回まで0―0と苦しい戦いも、9回1死から右翼席へ決勝本塁打。その後、打線が爆発し、この回10点を奪った。宗山はリーグ戦通算安打を99本とし、史上34人目の100安打達成まで「あと1」に迫った。法大と立大の対戦は、規定により9回引き分けとなった。

 スピードが落ちないまま打球は右翼席へ消えた。22年秋以来の一発に宗山は「打った瞬間の感触は全然違った。久しぶりに出たなという感じ」と振り返った。0―0の9回、先頭が安打で出塁したが盗塁死。「自分からもう一回(チャンスを)つくる」。高めの直球を振り抜き、待望の先制点を奪った。楽天・沖原佳典スカウトは「緊迫した場面で一発が出るのはさすが」と手放しで称賛した。主将の一発を口火に、最終回に10安打10得点と打線が奮起した。

 春は上半身のけがで5試合のみの出場。チーム開幕戦での“祝砲”に「もう一回、グラウンドに立つ幸せを感じながらプレーした。当たり前じゃないと強く感じたので、一球一球に魂を込めてプレーしたい」と喜びをかみしめた。

 この一発で、リーグ戦通算99安打。100安打は岡田彰布(早大)や高橋由伸(慶大)ら、名選手が達成している。節目を前に「結果的に100本打てればというくらい。求められるところでの一打に集中していきたい」と宗山。主将として、チームを優勝に導くことが最優先だ。(臼井 恭香)

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