【大学野球】ドラフト1位候補の関大左腕が63イニング連続自責0 三塁打浴びるも失点許さず

1―0の10回に3番手として登板し、1回無失点に抑えた関大・金丸夢斗

◆関西学生秋季リーグ戦 第3節1回戦 関大1―0同大=延長10回=(21日・大阪市南港中央)

 1回戦2試合が行われ、昨秋Vの関大が同大に先勝した。10月24日のドラフト会議の1位候補に挙がる関大の最速154キロ左腕・金丸夢斗(4年)が延長10回に登板。先頭打者に三塁打を許しながらも後続を3人で斬り、昨秋からの連続自責0を63イニングに更新した。

 決して失点は許さない。関大・金丸は1点を先制した直後の延長10回に登板。先頭にいきなり左中間フェンス直撃の三塁打を浴びた。虎の子の1点が、犠飛やバッテリーエラーでもフイになりかねない窮地。それでも表情一つ変えないのがエースだ。後続を3者凡退に打ち取ると顔をほころばせ、仲間と喜びを分かち合った。「常に冷静というのはいつも心がけている」。淡々と自分の仕事に徹し、連続自責0も63イニングに更新した。

 三塁打の直後、「狙って取れる自信はあった」と、まずは次打者を空振り三振に仕留めた。反撃ムードを一気にしぼませ、小田洋一監督(58)は「あの場面でも浮つかず、次を三振に取れるのが彼のすごさ」と敬服。今春痛めた腰はまだ万全とは言えず、指揮官は「しばらくは今日のような形」と救援起用を続ける方針だ。金丸も「先のこともあるので(投げたい)気持ちを抑えています」と回復を優先する考え。「ここから5連勝して、優勝に少しでも近づけるように」。フル回転の時は、まだ先だ。(森口 登生)

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