ドジャースがプレーオフ進出決定もシャンパンファイトを行わなかったワケ 前日はヤンキースが大騒ぎも

ドジャースの球団公式インスタグラム(@dodgers)より

◆米大リーグ マーリンズ4―20ドジャース(19日、米フロリダ州マイアミ=ローンデポパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が19日(日本時間20日)、敵地・マーリンズ戦に「1番・指名打者」でフル出場し、記録ずくめの大活躍で史上初の「50本塁打&50盗塁」を達成しただけでなく「51―51」にまで上乗せし、チームの12年連続で自身初となるプレーオフ進出を決めた。

 初回先頭の1打席目で右中間フェンス直撃の二塁打を放つと三盗を決めて50盗塁。2回2死一、二塁の2打席目は右前適時打を放ち、二盗を決めて51盗塁とした。3回2死一、三塁の3打席目は左中間への2点適時二塁打。6回1死二塁の4打席目からは49号2ラン、50号2ラン、51号3ランと圧巻の3打席連続本塁打を放った。1試合の3本塁打、6安打、10打点などは自身最多だった。

 ドジャースは試合後、グラスに入ったシャンパンで乾杯。ロバーツ監督が輪の中心に入ってスピーチし、偉業ずくめだった大谷も「勝利してポストシーズンを手にしました。これからも続けていこう!」と英語でナインに語りかけた。

 メジャーリーグではプレーオフ進出、地区優勝、プレーオフではシリーズを突破するたびにド派手なシャンパンファイトをクラブハウスで行うのが恒例。前日の18日(同19日)には、敵地・マリナーズ戦に勝って2年ぶりのプレーオフ進出を決めた常勝軍団のヤンキースもシアトルで大騒ぎだった。

 だが、ドジャースは試合前から勝って決めてもシャンパンファイトを行わないことが決まっていた。ド軍は12年連続でのプレーオフ進出で、地区2位のパドレスとの直接対決3連戦を残しており、プレーオフ枠争いをしている真っ最中でもある。さらに翌20日(同21日)は、飛行機で5時間以上、3000キロ以上を移動して本拠地に戻ってロッキーズ戦がナイターながら控えている。

 ド派手なシャンパンファイトをした場合は、片付けなどにも時間を要し、移動時間が遅くなることにもなる。試合後にチャーター機でドジャースナインは移動。大谷にとってメジャーで初めて美酒を浴びるのは地区優勝決定時にお預けとなったようだ。

 グラスのシャンパンを飲んだ大谷は「(味は)良かったですね。初めてポストシーズンに出られる試合を経験して、決まって、また首位で行けるかどうか挑戦ですけど、そこに向けていい励みになるんじゃないかなと思います」と話した。チーム全体でも空いたシャンパンボトルは数本。多くの選手が着替えてロッカーを後にしても、シャンパンの入ったグラスが残されるほど、控えめな祝福となった。

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