大谷翔平も育った「聖地」が改修 花巻東野球部のグラウンドが県内で初めて全面人工芝に

改修される花巻東野球部の土のグラウンド(右下、花巻東高校提供)

 菊池雄星投手(現アストロズ)や大谷翔平投手(現ドジャース)、米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手らが汗を流した岩手・花巻東野球部のグラウンドが、生まれ変わる。今月上旬に整備工事がスタート。これまで土のグラウンドだったが、全面人工芝となる。来春完成予定で、岩手県内の高校野球部で全面人工芝の野球場は初となる。

 同校の佐々木洋監督(49)は19日までにスポーツ報知の単独取材に応じ「今までと比べ、50日ぐらい(屋外練習が)増えるのではないかと思っています。霜の影響でも使えなかったりしますから」と明かした。天候や降雪量にもよるが、年間で約50日も屋外での練習が増える見通し。雪国の野球部にとって、全面人工芝の新グラウンドは大きなメリットがある。

 野球部に加え、体育の授業などでも使われるソフトボール場も全面人工芝に。総事業費の半分ほどを花巻市が負担する予定で、野球部の遠征時には一般開放する方針だという。両翼98メートル、中堅120メートルの広さは変わらない。

 巨人・西舘勇陽投手らを含め数々の逸材を輩出してきた指揮官は「選手を育てるという意味でいうと(冬は)寒さはありますけど、雪かきをしたら(新グラウンドは)使える。そういう意味では、また世界に羽ばたけるような選手を生み出せるような環境。また育てやすくなると思います」と真っすぐ前を見据えた。甲子園では2009年春の準優勝が最高成績。雨にも、雪にも負けない環境で練習を積み重ね「岩手からの日本一」という悲願を達成する。(高橋 宏磁)

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