【高校野球】道大谷室蘭が46年ぶり優勝狙う…母校率いる越後屋亨新監督「古豪復活の力に」…秋季全道大会地区予選

今秋から指揮を執る道大谷室蘭・越後屋監督(カメラ・島山 知房)

 第77回秋季全道高校野球大会(10月16日開幕、プレド)室蘭、北見、釧根地区予選の組み合わせが18日、決まった。2018年以来の全道大会出場、そして1978年以来46年ぶりの優勝を目指す古豪・道大谷室蘭は、10月2日の初戦で苫小牧東と対戦する。登別大谷と統合(2013年)前の室蘭大谷出身で、今大会から指揮を執る越後屋亨新監督(47)の下、巻き返しを図る。17日には函館地区でも組み合わせが決まった。

 道大谷室蘭を“再び”甲子園へ。OB監督が舵を切る。秋6年ぶりの全道大会出場に向け、苫小牧東との初戦に臨む越後屋監督は「校名は変わっても母校。育てられたところなので思い入れはある。古豪復活の力になりたい」と腕をまくった。

 前身の室蘭大谷を卒業し、稚内大谷の部長、監督を務めた指揮官。21年から道大谷室蘭の部長を務めていた。08年就任の坂本亘前監督(54)から昨秋に打診があったが、「4月からは3年生も途中ですし、新チームから」と、今夏地区敗退後の6月末に監督に就任した。

 就任後は、全力疾走、打球方向や走者への声かけのほか、グラウンド外でのあいさつ、礼儀、気遣いなど「誰でもできること」をチーム内で徹底してきた。主将には、1年春から遊撃手のレギュラーを担う長男・快(2年)が就任。「投票で決まったのでどうしようもない」と苦笑いを浮かべながらも、「(グラウンド内では)親子ではない。特別意識はない」と監督、主将、それぞれの立場でチームをけん引している。

 今月8日には、11月に阪神甲子園球場で行われるOBチームによる全国大会「マスターズ甲子園」への出場が決まった。昨年の大会に出場し、一足先に聖地の土を踏んだ越後屋監督は「去年の大会の時も監督に就任してからも『甲子園に行ってくれ』という声をたくさん頂いた。まずは地区を勝ち上がって、何としてでも全道に行かなければいけない」。21年春以降、地区突破は23年夏のみと近年苦戦が続く道大谷室蘭の復活を目指し、新指揮官がOBの思いも胸にタクトを振る。(島山 知房)

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