坂本勇人「WBCの時に初めてどういう人か知った」ヤクルトの「熱い」盟友の前で一矢報いる左前適時打

7回1死一、二塁、坂本が左前に適時打を放つ(カメラ・上村 尚平)

◆JERA セ・リーグ 巨人1―4ヤクルト(14日・東京ドーム)

 ただでは終わらなかった。坂本勇人内野手(35)が一矢報いた。4点を追う7回1死一、二塁。1ボール1ストライクから大西の外角低め149キロ直球に反応し、三遊間を破った。「次につなぐことを考えて打席に立ちました。打てて良かったです」。走者を出しながら点が奪えない展開で左前適時打を放ち、意地を見せた。

 優勝争いが佳境を迎える状況で、頼もしい。前半戦は打撃不振の影響で2軍調整も経験したが復調。9月は30打数9安打、打率3割、3打点と本領を発揮している。1年前の9月14日は目の前で阪神にリーグ優勝を決められる苦い経験をしたが、今季は首位を走るチームをがっちり支えている。

 試合後は日本代表などで共闘し、今季での引退を表明したヤクルト・青木に花束を贈呈。練習中にはこれまでの感謝の気持ちを込めて「お疲れさまです」と伝えた坂本は、「WBCの時に初めて青木さんがどういう人か知って、こんなに熱い人なんだなって思ったのが懐かしいなと思いながら。普段から交流させてもらって寂しい気持ちもある。最後に花束を渡せて良かった」と感慨にふけった。

 チームはヤクルトに2連敗と足踏み。「明日頑張ります」と切り替えた。リーグ最終盤。頼れるベテランがチームの原動力となる。(宮内 孝太)

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