【巨人】先発回避から復帰の菅野智之が6勝目 岡本和真がバースデー先制V打 広島に3・5ゲーム差&3位浮上

4回を投げ終え吉川尚輝(右)とタッチする菅野智之(カメラ・宮崎 亮太)

◆JERA セ・リーグ 巨人3ー2広島(30日・東京ドーム)

 巨人が接戦を制して首位・広島との3連戦を2勝1敗と勝ち越し、ゲーム差を再び3・5とし、3位に浮上した。

 前回23日の先発予定を腰痛で回避した菅野智之投手が、小林誠司捕手との「スガコバ」バッテリーで先発し、6回途中まで投げ6安打1失点で6勝目(1敗)を挙げた。打線は1回に誕生日の岡本和真内野手の適時打などで3点を先取し、救援陣が踏ん張った。右肩違和感で2軍で調整していた大勢は9回に復帰登板し、満塁のピンチを迎えたが、約2か月ぶりのセーブを挙げた。

 巨人は1回、打撃好調の丸佳浩外野手が先頭で中前打。吉川尚輝内野手は初球でしっかり送りバントを決め、1死二塁とし、ヘルナンデス外野手の中飛で丸が三進し、2死三塁でこの日が28歳の誕生日の4番・岡本和が打席に入り、広島の先発・玉村昇悟投手から、中前にタイムリーを放ち1点を先制。

 さらに大城卓三捕手中前打で続き、2死一、三塁とすると、トレードで西武から加入し移籍後初スタメンの若林楽人外野手が左前に巨人で初ヒット、移籍後初タイムリーとなり2点目を挙げた。なおも2死一、二塁から、スタメンマスクの小林が左翼線への二塁打。二塁から大城卓が生還し、菅野に1回に3点をプレゼントした。

 3点をもらった菅野は2回1死から2連打と死球で満塁のピンチを迎えたが、玉村を見逃し三振、秋山翔吾外野手の左翼への大きな当たりは、若林が好捕して、無失点で切り抜けた。

 3点のリードで迎えた6回に広島に1点を返された。勝ち投手の権利を得た菅野は、先頭の野間峻祥外野手に一塁強襲安打。1死から小園海斗内野手に右前打されたところで阿部慎之助監督がマウンドに向かい降板。2番手で高梨雄平投手が登板し、坂倉将吾捕手に右翼線二塁打を打たれ、1点を返された。

 2死となってから代打・二俣翔一内野手が送られると、巨人は杉内俊哉投手チーフコーチがマウンドに向かい、3番手・船迫大雅投手に交代しようとしたが、ここで審判団が集まって協議。

 しばらくして、責任審判の川口審判が「ピッチャー交代させられないと勘違いしたのですが、ピッチングコーチが帰っていないので交代することができますので、ピッチャー交代いたします」と場内アナウンス。審判の勘違いという珍しい理由で中断となったが、そのまま船迫が登板。代打の代打・松山竜平外野手を申告敬遠して満塁となったが、石原貴規捕手を遊ゴロに仕留め、追加点は許さなかった。

 7回からは、この日1軍に合流した中川皓太投手が登板し、代打の大盛穂外野手に四球。秋山に中前打、送りバントで1死二、三塁といきなりピンチを背負い、上本崇司内野手の遊ゴロの間に1点を返され、リードは1点に。続く小園は一飛に打ち取り、1失点で踏ん張った。8回はケラー投手が登板し、3者凡退に抑えた。

 9回からは右肩違和感で5月4日に登録抹消されていた大勢が、1点リードの場面で守護神として復帰登板。この日、1か月半ぶりに1軍に合流した大勢は、先頭の石原貴規捕手を左飛。代打・羽月隆太郎内野手の一塁への当たりは大勢がベースカバーに入り、一度はアウトの判定だったがリクエストで覆りセーフ、内野安打となり1死一塁。秋山翔吾外野手はストレートで空振り三振に打ち取ったが、野間峻祥外野手、上本崇司内野手を連続四球で歩かせ2死満塁となったが、小園海斗内野手は捕邪飛に仕留め、逃げ切った。大勢は4月27日のDeNA戦(横浜)以来となるセーブを挙げた。

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