巨人が新外国人獲得へ 3A首位打者モンテス強肩堅守の27歳 二遊間を守れる万能内野手で打線強化

 巨人が新外国人として前ロッキーズ3Aアルバカーキのココ・モンテス内野手(27)の獲得に向けた最終段階に入っていることが28日、分かった。強肩で二遊間をメインに内野をどこでも守れる万能プレーヤーで今季3Aで打率トップの強打の右打者。正式契約が決まれば5月に入団して救世主となったエリエ・ヘルナンデス外野手(29)に続くシーズン途中補強となり、さらなる打線の強化が期待される。

 阿部巨人がさらなる補強に向けて動いている。新外国人として前ロッキーズ3Aのモンテスの獲得が間近であることが判明した。米マイアミ出身の強打の右打者で、二遊間を中心に内野をどこでも守る強肩堅守が魅力。入団が正式決定すれば、ヘルナンデスに続く起爆剤として期待がかかる。

 モンテスは18年からロッキーズのマイナーでプレーし、昨年メジャー初昇格。そのデビュー戦となるパドレス戦で本塁打を放って18試合で打率1割8分4厘、1本塁打、3打点を記録した。今季は3Aのパシフィックコーストリーグで64試合に出場し、打率トップの3割3分5厘、9本塁打、37打点と好成績を残していたが、ロッキーズの主力内野手が好調なチーム事情もあってメジャー昇格できず、現地25日に自由契約となった。

 巨人はモンテスの若さと伸びしろに注目して調査を進めてきた。昨年は3Aパシフィックコーストリーグで打率3割1分7厘、2年連続20発以上となる22本塁打、89打点をマークし、同リーグで打率2割9分8厘、18本塁打、99打点だったヘルナンデス以上の好成績を残した。オフのドミニカ共和国ウィンターリーグでも27試合で打率3割2分、2本塁打を記録し、ここでも、同リーグに参加したヘルナンデスの28試合、打率2割8分4厘、2本塁打を上回る成績を残していた。

 三塁手の坂本が打撃不振のため2軍調整中。岡本和が一塁から三塁に回り、捕手の大城卓の一塁起用が増えている。二塁は吉川が全試合出場中。遊撃は門脇、泉口が奮闘するが、ともに打率2割前後で、モンテスが加入した場合は遊撃での起用も考えられる。巨人の外国人でショートを守ったのは75年ジョンソン、77年リンド、97年カステヤーノ、98年ダンカンや16、17年クルーズの例があるが、合計でも51試合にしかならず、極めて珍しい。中堅・ヘルナンデスとの「ヘルモンテス」コンビで巨人のセンターラインを担う可能性は十分ある。

 巨人は先日、松原とのトレードで西武から若林を獲得したばかり。昨秋にもウォーカーとの1対2でソフトバンクから高橋礼、泉を獲得し、オリックスから金銭トレードで近藤を獲得。開幕前にも若林と日本ハム・郡のトレードを成立させていて活発な動きが目立つ。

 オドーアの開幕前退団があったとはいえ、シーズン途中に外国人野手2人の獲得は優勝、日本一への本気度の表れ。モンテスが加われば内野の競争が激化し、若手の刺激にもなる。ヘルナンデスに続くハングリー精神あふれるマイナーリーガー。外国人も「育成と発掘」を掲げる阿部巨人が、超積極補強で戦力を整える。

 ◆ココ・モンテス(Coco Montes)1996年10月7日。米フロリダ州マイアミ出身。サウスフロリダ大を経て18年ドラフト15巡目指名でロッキーズと契約。23年にメジャーデビューしてデビュー戦で本塁打を放つなど18試合で打率1割8分4厘、1本塁打、3打点。マイナーでは昨年まで2年連続20本塁打以上で通算85本塁打。主に二塁、遊撃、三塁を守る。183センチ90キロ。右投右打。

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