【神宮大会】大阪桐蔭『神宮の奇跡』 森保ジャパンばり4回終了時0―5から大逆転 高校の部初の連覇

6回から4番手で登板し、4回無失点の好救援で大阪桐蔭を明治神宮大会史上初の連覇に導いた前田悠伍はナインと喜び合う(カメラ・泉 貫太)

◆第53回明治神宮野球大会最終日 ▽高校の部決勝 大阪桐蔭6―5広陵(24日・神宮)

 大阪桐蔭(近畿)が5点差を逆転し広陵(中国)を破り、高校の部初の連覇で2度目の優勝を飾った。23日のサッカーW杯・ドイツ戦で逆転勝ちした森保ジャパンのように、西谷浩一監督(53)の采配が的中。大会初の2年連続同一カード決勝を総力戦で制し、近畿地区は来春センバツの神宮大会枠を獲得した。

 高校の部で初の連覇を決めた瞬間、主将の前田悠伍を中心に歓喜の輪ができた。「今回は引っ張っていく立場で優勝できた」。来秋ドラフト候補左腕は2年連続で胴上げ投手となった。

 4回終了時は0―5。西谷監督が「完全な負け試合」と認めたほど、前半はW杯・ドイツ戦の日本代表のように防戦一方だった。そんな厳しい展開から、森保ジャパンをほうふつとさせる大逆転。5回に打者11人の猛攻で追いつくと、6回に山田太成の投前適時内野安打で勝ち越した。

 23日夜、ナインは決勝に備えて早めに就寝。一方で、西谷監督はドイツ戦を観戦した。「後半からの選手が活躍した」と参考にし、「後ろに控えている人は頑張ってほしい」と途中出場予定の選手にゲキ。期待通り、6回から登板した前田が4回無失点、7奪三振と好救援した。

 前田は21日の準決勝で仙台育英(東北)相手に161球完投。エースをリリーフで投入した采配が的中した。「(前田は)勝手にブルペンに行った。『投げさせろ』的な感じで」と苦笑いの指揮官。“俺しかいない”と途中出場で同点ゴールを決めたMF堂安ばりに、前田は「流れを変えたい」と0―5の時点でも登板をアピールしていた。

 ベンチ入り18人中15人が出場。サムライブルーと同じ総力戦で、広陵より1試合多い組み合わせを突破した。新チームは公式戦負けなしの15連勝。西谷監督は「野球もああいう(途中出場で活躍する)選手がいるのが大事」と他競技に感銘を受けた。来春センバツでは同校2度目の連覇、東邦(愛知)と並ぶ春最多5度目Vに挑む。(伊井 亮一)

 ◆来春センバツの近畿地区出場枠 一般枠6に神宮大会枠がプラスされ、7校が選出される。秋季近畿大会4強(大阪桐蔭、報徳学園、龍谷大平安、智弁和歌山)は当確。8強敗退校では彦根総合(滋賀1位)と履正社(大阪2位)が優位。残り1枠は、準々決勝で敗れた高田商(奈良2位)を筆頭に、社(やしろ、兵庫3位)、1回戦で大阪桐蔭に3―6と健闘した神戸国際大付(兵庫2位)も浮上する可能性がある。

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