【日本S】オリックス・ジョーンズが日本一阻止弾!同点9回代打で決勝ソロ エース山本由伸につなげた 

9回無死、代打・ジョーンズが決勝の本塁打を放つ(カメラ・山崎 賢人)

◆SMBC日本シリーズ2021 第5戦 ヤクルト5―6オリックス(25日・東京ドーム)

 「SMBC 日本シリーズ2021」第5戦が東京Dで行われ、オリックスがヤクルトとの熱戦を制して2勝3敗とした。8回に山田の3ランで追いつかれたが、9回に代打・ジョーンズが決勝ソロを放った。第6、7戦は、オリックスが1996年に日本一を決めた“聖地”ほっと神戸が舞台。エース・山本が先発する第6戦で逆王手に挑む。

 手元に感触が残らないほど、会心の一振りだった。ジョーンズが高く描いた放物線が左翼席に消えた。同点の9回、先頭の代打でマクガフから値千金の決勝ソロ。「今日の試合は後がない状況だった。皆がハイタッチをしている状況になるまで諦めない」。ヒーローインタビューの最後は「サイコウ!」とシャウトした。

 メジャーの誇りでやり返した。第2戦から3戦連続、代打で三振。ただ、この日対峙(たいじ)した助っ人右腕からは第1戦で貴重な四球を奪い、逆転サヨナラ勝ちにつなげていた。メジャーのキャリアはわずか登板6試合、0勝の相手。282本塁打、1939安打のスターがのんでかかった。「自分のようなベテランは、これが(キャリア)最後(の試合)になるかもしれない。絶対に終わらせないという気持ちだった」。再び気迫で上回り、スタンドで観戦した家族に雄々しい姿を届けた。

 展開としては最悪だった。8回に4番手・ヒギンスが山田に痛恨の同点3ランを被弾。ヤクルトに傾いていた流れを、今季代打率4割2分9厘の助っ人が一掃した。中嶋監督は「ベンチが沈んでいる中、一発で変えてくれる選手。本当に頼もしい」と賛辞を贈った。

 チームが掲げる「全員で勝つ!」を体現し、逆境を打破した。5安打したクリーンアップ以外で9安打。7回以降の4得点は代打を含めた下位で奪った。「いい取り方だったと思う」と指揮官。激しいシーソーゲームを制し、戦いの舞台は指揮官の宣言通りにほっと神戸に移る。CS突破時に「帰ってこられないようにしたいけど。(6、7戦目の)神戸で決めたい気持ちもある。最後に皆で喜び合いたい」とファンの前で“予言”していた。25年前、選手としてイチローらと頂点に立った地。四半世紀ぶりの日本一で宙を舞うには、この上ない舞台だ。

 試合後の監督インタビューで、第6戦の先発を「山本由伸」と明言した。第1戦でエースは6回1失点とリードを許して降板した。シリーズ期間中には沢村賞の受賞が決まり、日本NO1投手の意地がある。由伸の手で逆王手をたぐり寄せ、第7戦の宮城へとつなぐ。崖っ縁に変わりないが、悲願の日本一へのシナリオは見えている。(宮崎 尚行)

 ◆アダム・ジョーンズ(Adam Jones)1985年8月1日、米カリフォルニア州生まれ。36歳。モース高から2003年ドラフト1巡目でマリナーズ入団。06年にメジャーデビュー。オリオールズ、Dバックスを経て20年からオリックス。13年にシルバースラッガー賞。ゴールドグラブ賞4回。メジャー14年で通算1939安打、打率2割7分7厘、282本塁打、945打点。今季は出場72試合、打率2割3分4厘、4本塁打、23打点。188センチ、98キロ。右投右打。既婚。

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