NPB、日本シリーズのフジの取材パス没収を認める 今後話し合いへ
日本野球機構(NPB)は11日、フジテレビの日本シリーズ(日本S)の取材パスを没収していたことを明らかにした。フジが日本Sの地上波放送の裏番組でワールドシリーズ(WS)のダイジェストを放送したことで「信頼関係が著しく毀損(きそん)された」ことを理由に挙げた。
NPBはフジテレビに対し、日本S全試合と10日まであった野球日本代表「侍ジャパン」強化試合の取材パスを出さなかった。井原敦事務局長によると「日本Sはテレビ各局、スポンサー、12球団の協力で成り立つ。この協力態勢を危うくされる状況であった」などと説明。NPBの判断で決めたという。
11日に行われたプロ野球12球団の実行委員会では、改めてNPBとフジ側とで話し合いをすることが確認された。井原事務局長は「来年以降のための対話を始める。制裁とか抗議ではない。協力の認識をあらためて深めたい」とした。
通常、番組の編成権は、テレビ局にある。関係者によると、WSの生中継は「朝の放送だと見られない」といった声に応えて、視聴者サービスの一環としてダイジェストを放送したという。
フジ企業広報部は朝日新聞の取材に、この日の実行委の内容について「連絡を受けていないので、コメントは控えさせていただきます」などとしている。
11/11 21:22
朝日新聞社